現地発・“AsiO Gusto” 2013
投稿日 2013年10月05日
韓国のソウル郊外・南楊州(ナミュヤンジュ)市で、10月1日から6日までスローフードの国際大会「AsiO Gusto」が始まりました。この催しはスローフードインターナショナルが2年に一回、イタリアのトリノで開くサローネ・デル・グスト(味覚の集まり)をモデルとし、南楊州市が全面的にバックアップする「食」の大規模な展示&学習のイベントです。日本ではテッラ・マードレ(大地の母)などのイベントを各地の支部(コンビビウム)が開催し、スローフードジャパンは形の上でそれを主催あるいは共催しています。しかし、スローフードコリアのようにそれぞれの国の組織が開催国以外に参加を呼びかける国際的な催しは、AsiO Gustoがアジアでは初めてです。
南楊州市は、ソウルのベッドタウンとしてここ20数年で人口が2倍以上増た新興住宅地。日本の同じような地域と同様、農業地域だった南楊州市にも開発の波が押し寄せました。開発にともなう八堂ダムの建設によりダム湖周辺の農家は水源の環境を守るため有機農業を取り入れ、南楊州市はいまでは韓国を代表する有機農業地帯です。最近そのダム湖への未処理下水の放流が発覚しましたが、2年前にはIFOAM(世界有機農業連盟)による世界有機農業大会が開かれました。
AsiO Gustoの開会式は様々なアトラクションで始まり、地元の政治家多数の挨拶に続きスローフードジャパン副会長の佐々木俊弥さんの挨拶もありました。療養中のカルロ・ペトリーニ会長と重要なプロジェクトを抱えるアリス・ウォーター副会長は出席できずビデオメッセージが流され、最後にパオロ・クローチェ事務局長がスローフードの新たな展開を語りました。スローフードは今後、アフリカでの菜園計画と、Ark(味の箱舟)の拡大を中心に活動してゆきます。
日本からはAsiO Gusto に9つの支部(コンビビウム)の34人が参加しました。
新たな活動を始めた日本のArk(味の箱舟)には展示コーナーが設けられ、とくに最近Arkに登録された長崎県・対馬の「せん」は、水で練った実物が展示され入場者の目を引いていました(→右)。「せん」はサツマイモを乾燥させた粉で、麺などにして食べます。
また、『生物多様性』をテーマにSF長崎の岩崎さんが(↓下左)、『発酵食品』でSF北海道の高橋さんが、『味覚教育』で学習院女子大の品川さんが(↓下右)、『食べ物と霊性』でSFすぎなみTOKYOの佐々木さんが、それぞれプレゼンテーションをしました。
日本からの参加者によるさまざまなワークショップも予定されていましたが、じつは日韓の行き違いで予定から抹消されてしまったものもありました。そこで、参加者が韓国側の担当者と直接交渉して実現したのが、SF長崎・SF高知・SF山形による3支部合同ワークショップです。開催が急遽決まったにもかかわらずインターナショナルパビリオンの会場には予想以上の入場者が集まり、高知のユズ酢を使った伝統寿司、長崎の雲仙コブ高菜の漬け物、山形の花づくり大根の漬け物の3点セットを試食しました(↓上・下左)。SF北海道の「おにぎり」(↓下右)、SF山形の「紅花」、SF長崎の「フードコンシャスネス」のワークショップは計画通り行われました。さらに、日本のナショナルデーには、SFすぎなみTOKYOにより西伊豆の鰹節が紹介されました。
AsiO Gustoの会場は、サッカーコートや体育館がある南楊州体育文化センターです。広い敷地に大型テントが4つ建てられ、出展ブース用の小さなテントも多数並んでいます。日本からの参加者の多くは山中の体育施設に合宿し、会場・空港へはシャトルバスが出ます。中国・インドネシア・フィリピン・ベトナム、遠くはカザフスタンやグルジアなど10数カ国の人々にも、食事(←右)、宿が無料で提供され、一部の国には航空券も支給されます。これら4億3千万円を超える費用を集め、多くをボランティアによってこのAsiO Gustoを運営するスローフードコリアの組織力には感服します。入場者は、この報告を発信中の10月5日午後3時の段階で、計画の30万人を上回る34万人に達しています。残念ながら、いまのスローフードジャパンにはそんな力量はありません。もちろん、このような大きなイベントを開催することがスローフード運動の目的ではありませんが、そのイベントによってスローフードの国内外のメンバーが交流するだけではなく、スローフードの存在が多くの人に認知されることも事実です。
夕食に立ち寄った市内の小さな食堂で隣り合わせた若い女性たちが、スローフードについて知っているのには、驚きました。スローフードはメンバーの内側だけで語られる運動ではなく、その存在をスローフードの外に向かって語り、呼びかけ、巻き込む運動です。日本と韓国のスローフードの違いを超え、スローフードという国際的大きなな流れのなかにいることが実感できる日々です。その流れの底には、食べる喜び、楽しさ、「こだわり」があります。
食育 at 湘南ベルマーレのサッカー教室 スローフード秦野からのたより
投稿日 2013年04月17日
スローフード秦野は、3月31日秦野市中央運動公園で、サッカーJ1リーグチーム / 湘南ベルマーレが開催したサッカー教室「サッカー・ファミリー・フェスタ」のプログラムのひとつとして「食育ラリー」を行いました。この「食育ラリー」は、サッカーを練習する5~7歳児とその親たちに、食べ物について正しい知識を伝えることを目的としています。スポーツとスローフードを結びつけようという試みは、日本ではもちろん初めて、世界でも聞いたことがありません。
この日、会場の秦野市中央運動公園の横を流れる水無川の土手は桜が満開でしたが、天候は一ヶ月後戻りした2月のような寒さ。その寒さにも関わらず、「サッカー・ファミリー・フェスタ」には150名を超える親子が集まりました。3回に分けられて開かれた「食育ラリー」には、そのうち約4分の一の合計40人あまりが参加。複数の子供を連れた親が目立ちました。
「食育ラリー」は、まず管理栄養士・料理研究家の小島麻衣子さんの「皆さ~ん、朝ご飯は食べてきましたかァ?」という質問から始まります。つづいて、市内のお茶生産者・山口勇さんが秦野名産の落花生のぬいぐるみ一緒に秦野の農業について説明し、いよいよ本番です。小島さんが「食育カルタ」と食品サンプルなどで語る食べ物の正しい知識に、子供たちは活発に反応します。「食育カルタ」は、3年前のスローフードジャパン奈良総会の時に奈良教育大学の学生たちが発表した食育のためのメソッドです。とくに、食品表示の内容と意味の説明には、子供だけではなく親たちも熱心に耳を傾けていました。
このプログラムを企画した湘南ベルマーレの横山由梨さん(スローフード秦野メンバー)は、「子供たちの身体的なパフォーマンスは、だいたい8歳位までで基礎ができます。この時期に、食習慣を通してそのパファーマンスを上げ、サッカーを楽しんでもらいたいと思いました」スローフード秦野では、湘南ベルマーレと一緒に、今後もこの「食育ラリー」を継続する計画です。神奈川県は、かつて中田英寿も在籍したJ1リーグの湘南ベルマーレ、横浜FマリノスのほかにJ2の横浜FCなどプロチームが三つ、U-18のリーグもあるサッカーが盛んな土地柄です。スローフードを日本に根付かせるためには、スローフード秦野のこの試みのようにそれぞれの支部(コンビビウム)の地元や地域に即した独自の活動が必要です。
3月16日、秋田県・角館で スローフードジャパン総会開催
投稿日 2013年04月17日
3月16日、秋田県・仙北市でスローフードジャパン第12回全国大会が開かれました。この大会は、スローフードジャパンが2008年にNPO法人化してから第6回目の会員総会です。
大会が開かれた3月は、秋田県内各地で雛祭りに関わるイベントが行われます。会場となった仙北市の第三セクター角館温泉「花葉館」のロビーにも、そこからバスで約30分離れた親睦会会場の温泉「ゆぽぽ」のロビーにも、雛人形が飾られていました。まだ雪深い山間で、春を待つ心が伝わってくるような会場でした。
総会に先立ち、スローフードジャパン発足後8年ぶり第2回目となる、2005年以来開催されなかった「Ark(味の箱舟)担当者会議」が行われました。参加したのは13支部(コンビビウム)、20名あまり。スローフードインターナショナルが提唱するArk(味の箱舟)・Presidio(味の砦)プロジェクトは、このままでは消滅してしまうかもしれない伝統的な食材・食品をリストアップし、保護する活動です。今大会開催時点で会員実数(会費納入者)が1,000人を下回ったスローフードジャパンにとり、活動再生のキーのひとつとなるのが、このArk(味の箱舟)・Presidio(味の砦)プロジェクトです。フリートークに近い会議では、会議出席者同士のコミュニケーションを図る、全国のArk(味の箱舟)登録食材・食品がわかるようなパンフレットを作って欲しいなど、活発な論議が交わされました。
総会では、大きな決定が二つありました。
ひとつは、スローフードジャパンが抱える約880万円の負債について。この負債は、債権者の代表である若生裕俊さん(スローフードジャパン前会長)との間で、現会長や事務局長など「執行部」の個人名を記さない確認書を交わし、企業が名刺にスローフードの専用ロゴマークを使える「アミーチ・ディ・スロー」プロジェクト(http://www.slowfoodjapan.net/blog/2011/01/01/1983/)などの収益金で返済することが承認されました。
ふたつめは、日本の農業を巡る最大の問題であるT.P.P.加盟についてです。これについて、「スローフードジャパンはT.P.P.に関してとくに方針を定めない。賛成か反対か、各コンビビウム(支部)が独自に取り組めば良いことだ」との見解が、地元スローフード秋田の会長でスローフードジャパン副会長、東京在住の石田雅芳さんから示されました。この見解は、「ほかの農業団体などからT.P.P.反対で連携しないか、という働きかけがあるが、どうしたらよいのか?」というスローフード山形の質問に対する回答として出されましたが、充分な討議がされないままスローフードジャパンとしての見解となりました。秋田県はかつて八郎潟の大規模開拓と米の減反政策など国の農業政策に振り回され続け、T.P.P.の影響を大きく受けると予想される稲作県のひとつです。さらに、スローフードインターナショナルはEUの農業政策に積極的に関与して政治的な提言をしています。スローフードは農業政策への疑問から始まりました。T.P.P.に対するスローフードジャパンのこの見解は、これからの日本のスローフードの行方を決める大きな決定となるでしょう。
また、特別参加したスローフードコリア(韓国)のキム・ビョンスさんたちから、今年10月1日から6日までソウル近郊のナミャンジュ(南楊州)市で開かれる『2013 AsiO Gusto』(テッラ・マードレとアジア・オセオニア地域スローフード国際大会)のプレゼンテーションがありました。
日本のスローフードがイタリアに学ぶ時期は、すでに終わりつつあります。いまは、食文化も社会状況もイタリアとは大きく異なる日本で、そして東日本大震災と原発事故を経験した日本で、いかにアクションを起こし、人とつながり、スローフードの新たな動きを生み出してゆくのか、組織の在り方ではなく運動の実効性が問われています。
総会に先立つ前夜祭は、畳に座って角館風御膳料理を食べるオールドスタイルの宴会。宿泊は8畳間に7人で眠る合宿風。総会後の親睦会は場所を移動して、温泉「ゆぽぽ」の料理長が秋田の食材を使った心尽くしのビュッフェ。まさに、秋田らしい素朴な総会でした。 (↓写真下:大会に参加したスローフード気仙沼のメンバー)
イタリアのプレシディオ野菜、 カルド・コッボをバーニャカウダで味わう
投稿日 2013年02月13日
スローフードは、社会の変化によって消滅してしまう可能性がある食品・食材をArk of Taste(味の箱舟・アルカ)としてリスト・アップしています。 さらに、アルカより厳格な条件を満たした世界中の365品目(2012年8月現在)を、Presidia(味の砦・プレシディオ)に指定して保護に努めています。プレシディオのひとつに登録されているのが、イタリア・アスティ市郊外で採れるカルド・コッボという葉野菜です。そのカルド・コッボを、生産者のボンジョバンニさんが私たちへ個人的に送ってくださいました。
そこで、スローフードジャパン東京/神奈川ブロックと貴重な食品・食材のリストアップを進めるArk(味の箱舟)委員会のメンバーは、ボンジョバンニさんのカルド・コッボをバーニャカウダで食べる会を開きました。人と人のつながりがあれば、スローフードが掲げる国際性は組織に頼らなくてもこんな形で実現できます。スローフードを生むのは、人間とその魅力です。
ボンジョバンニさんが住むニッツァ・モンフェラット村へは、イタリア北部の都市トリノから車で約1時間。じつは、昨年10月トリノで開かれたスローフードの国際的なイベント「テッラ・マードレ&サローネ・デル・グスト」に参加したArk(味の箱舟)委員会のメンバーは、プレシディオ(味の砦)の生産現場を見学するためにニッツァ・モンフェッラット村を訪れたのです。ボンジョバンニさんが生まれた約70年前、カルド・コッポは市場で人気があり、ボンジョバンニさんは「私はカルド・コッボの間から生まれたんです」と、笑いました。
カルド・コッボは、茎を軟白化(柔らかく)させた葉野菜です(↑写真上)。日本にも、同じように茎を柔らかくさせる葉野菜があります。Ark(味の箱舟)に登録されている山形県の「雪菜」です。雪菜の場合は雪の中に寝かせて茎を柔らかくしますが、イタリアのカルド・コッボは土に寝かせます。ところが、カルド・コッボが売れるようになると充分に軟白化させない物が出荷されるようになり、味の評判が落ちて売れなくなりました。伝統的な方法で作り続けるボンジョバンニさんのカルド・コッボが、テレビの番組で放映されて売れるようになったのは10年ほど前からです。そして、ローマやナポリのレストランから注文が来るようになりました。ボンジョバンニさんが一人で守ったカルド・コッボは2006年にプレシディオ(味の砦)に認定され、彼はスローフードの名誉会員証をうれしそうに見せてくださいました。カルド・コッボは、まるでセロリのようです。トリノ近郊に住む人の協力で日本に来たボンジョバンニさんのカルド・コッボは、まず茎を分けて筋を取り、収穫してから時間がたつと生まれるエグ味を、レモン水に浸して取りました。
スローフードのプレシディオ(味の砦)に日本で唯一登録されているのは、長崎県の「雲仙こぶ高菜」です(↑写真上右)。その「雲仙こぶ高菜」を、雲仙市で伝統野菜を栽培している岩崎さん(スローフード長崎会長・↑写真上左)が送ってくださいました。岩崎さんは「雲仙こぶ高菜」だけではなく、カルド・コッボと一緒にバーニャカウダで食べる「女山大根」「長崎赤蕪」なども送ってくださいました。地域に伝統的な食品・食材を維持・復活させるのが、Ark(味の箱舟)の目的です。そこで、カルド・コッボの生産地直伝レシピで作るバーニャカウダには、日本で最初にArk(味の箱舟)にリストアップされたもののひとつ「エタリの塩辛」を使いました(↓写真下の下段)。本場のバーニャカウダには、オイル漬けのアンチョビ(カタクチイワシ)ではなく塩漬けのアンチョビが使われますから、「エタリの塩辛」は最適です。さらに、ワインはメンバーの一人がイタリアで手に入れたバローロ、バルバレスコ。バローロは1980年代品質が悪化し、スローフード運動が生まれるきっかけになったワインです。
使われた食品・食材が、ほとんどスローフードに関わるもので開かれたこの日のカルド・コッボの試食会は、スローフード的に考えると夢のように豪華な宴でした。会場が個人の住宅だったため参加人数を制限せざるえませんでしたが、集まったのはスローフードすぎなみTOKYOをはじめ、スローフード東京・東京Bay・横浜など東京/神奈川ブロックの4つの支部(コンビビウム)のメンバーと関係者。まさに、スローフードを支えるのは、会議ではなく人と人のつながりなが生む喜びであることを実感できた一夜でした。スローフードは、食べる喜びから社会や経済を変えてゆく運動です。
ボンジョバンニさん、岩崎さん、ありがとうございました。
現地直伝レシピ : 塩漬けアンチョビで作るバーニャカウダ
by 黒川陽子 / Ark(味の箱舟)委員長
材料:
塩漬けアンチョビ(カタクチイワシ *オイル漬けではない)、ワインビネガー適量、オリーブオイル200g(リグーリア州タジャスカ種のものが好ましい)、ニンニク5片、牛乳適量、酢小さじ1/2(一人あたり)、唐辛子適量(隠し味)、バター小さじ1 (一人あたり)
作り方:
①塩漬けにしたアンチョビを、ワインビネガーに30~40分漬け込み、塩抜きをする。
②アンチョビを3枚におろして水気を切り、内臓を取り除く。1人分100gを用意して、身をほぐす。
③ニンニクの芯を取り、柔らかくなるまで牛乳で煮る(水で煮る場合は、ニンニクが柔らかくなるまで3回ほど水を替える)。
④ ③をつぶし②のアンチョビと合わせ、オリーブオイルをヒタヒタになるまで加える。
⑤ ④を入れた器を火にかけ、アンチョビが溶けてなくなるまで混ぜる。
⑥酢、バター、唐辛子を入れて仕上げる。
⑦ ⑥のソースに野菜を浸して食べる。
ベルリンのメンバーが観た、 日本とスローフード
投稿日 2013年01月28日
昨年7月、12人で日本へやって来たスローフードベルリンからの報告が、スローフードドイツが12,000部あまり発行する 雑誌“SlowFood”の1月号に掲載されました。ベルリンの仲間たちの目に、日本と日本のスローフード運動はどのように映ったのでしょうか? スローフードが掲げる国際性は、イタリアとのパイプだけではありません。各国のメンバーがこのようにつながることこそが、スローフードの国際性です。ベルリンのメンバー河野章子さんが掲載記事を日本語に翻訳してくださいましたので、下記からお読みください。
http://www.japanische-kochkurse.de/13.html
ベルリンのメンバーをアテンドした日本側からの報告は、以下をご覧ください。
スローフードでつながる① ドイツから仲間がやってきた http://www.slowfood-suginami.com/overseas/2012/07/2757/
スローフードでつながる② 乾杯 !! Zum Wohl !! http://www.slowfood-suginami.com/overseas/2012/07/2768/
スローフードでつながる③ 梅雨が明けた…… http://www.slowfood-suginami.com/news/2012/07/2796/
スローフードでつながる④ ひと味違う東京ツアー http://www.slowfood-suginami.com/news/2012/07/2817/
スローフードでつながる⑤ あの日が生んだ“きずな” http://www.slowfood-suginami.com/news/2012/07/2855/
スローフードでつながる⑥ ともに生きる http://www.slowfood-suginami.com/news/2012/08/2889/
サローネ・デル・グスト&テッラ・マードレ2012 速報!!
投稿日 2012年10月25日
イタリア・トリノ市で、10月24日午後7時から、サローネ・デル・グスト&テッラ・マードレ2012の開会式が行われました。会場は、日本の建築家・磯崎新が2006年の冬季オリンピックのために設計した屋内競技場。世界約150ヵ国のメンバーやトリノ市民など約7,000人が集まりました。
1996年から2年に一回開かれてきたサローネ・デル・グスト(味覚の集まり)は、今年で9回目を迎えるヨーロッパ最大の“食”のイベントです。そのサローネ・デル・グストに2004年から加わったのが、世界中の生産者・調理人などが集まる“食”に関する国際会議テッラ・マードレ(母なる大地)。スローフードインターナショナルが開くこの催しは、いまやトリノ市やピエモンテ州をあげての行事になっています。
このサローネ・デル・グスト&テッラ・マードレの開会式で、スローフード福島のリーダー・須藤陽子さんがスピーチを行いました。スピーチは「大地」「種」「水」「生物多様性」など6つのキーワードをテーマに各国の代表が行い、「エネルギー」というキーワードで須藤さんが訴えたのは、原発災害に被災した福島県の現状と脱原発です。水を打ったような会場からはときおり静かな拍手が起こり、参加者は福島からの生の声に耳を傾けました。このスピーチは、スローフードジャパンからの提案ではなく、今年3月来日したスローフードインターナショナルのパオロ・クローチェ事務局長に、日本のメンバーの一人が被災した須藤さんのトリノへの招待を個人的に求め、実現したのでした。
福島市内で有機農業をしていた須藤さんは、去年の原発災害によりそれまでの農業を断念せざるをえませんでした。一年間悩んだ末、須藤さんが選んだのは、地元福島で農業を続けることです。須藤さんは、今年の春、市内西部の比較的放射能汚染が低い地域に農地を借り、大豆を作っています。
開会式は、各国代表のスピーチや、ゲストのFAO(国連食糧農業機関)の代表のスピーチのほか、1997年にノーベル文学賞を受賞した劇作家ダリオ・フォーによる一人芝居、音楽家ロイ・パーチェがこの日のために結成したバンド「テッラ・マードレ・オーケストラ」による演奏など、同時通訳を聞けなくても楽しめる工夫もありました。
2年に一回開かれるこのイベントは、スローフード運動の国際性とネットワークを象徴する行事です。最後に挨拶に立ったペトリーニ会長は、スローフードは食に関わるきわめて本質的かつ“政治的”な運動だと断言しました。ペトリーニ会長が言う“政治”性をどう実現してゆくのか、日本のスローフード運動は問われています。サローネ・デル・グスト&テッラ・マードレ2012のテーマは、『“食”の権利』です。
スローフードでつながる⑥ 7月20日
投稿日 2012年08月01日
国際的な運動であるスローフードの支部は、スローフードという言葉がイタリアで生まれたこともあってコンビビウム(convivium)と呼ばれています。コンビビウムとはラテン語で<饗宴・一緒に食べる>を意味しますが、語源は<ともに生きる>です。日本訪問の最終日、スローフードベルリンのメンバーは、栃木県足利市のワイナリー『ココファーム』を訪ねました。ココファームでは、知的障害を持つ人々がブドウを栽培し、ワインを作り、ともに生きています。
前日までが嘘のような肌寒さえ感じたこの日、スローフードベルリンのメンバーは貸し切りバスで栃木と群馬の県境に近い足利市へ向かいました。そこには、山の40度近くの急斜面にブドウ畑があります。「ドイツにも、こんな傾斜地のブドウ畑が多いんだ……」と、メンバーの一人がつぶやきました。そこは、かつて日本の学校で「特殊学級」と呼ばれていたクラスの先生と障害を持つ子供たちが、1950年代から農作業による自立を目指して開墾したブドウ畑です。
ココファームには、うれしいサプライズが待っていました。ココファーム専務でスローフード栃木のメンバーでもある池上知恵子さんが、ブドウ畑の頂上の広場に冷えた『NOVO』を用意して待っていたのです。シャンペンタイプのワインNOVOはココファームのトップブランドで、2000年沖縄サミットの公式晩餐会の乾杯に使われました。眼下にココファームのワイナリー、遠くに足利の市街地を望む広場での乾杯に、一行は大喜び。清らかな空気とNOVOを堪能しながら、しかしさすがにドイツの支部だけあって、ココファームのブドウに関する専門的な質問がいくつも池上さんに投げかけられました。
ココファームは、日本で有機農法が語られるずっと前から、除草剤をまったく使わずブドウを栽培してきました。それは、入園者が働くために草取りという人手のかかる作業を意図的に用意する必要があったからと、入園者が畑に落ちている物を拾って口にしても安全にしなければならなかったからです。多くの入園者がブドウ作りの農作業をしながらここで長期間生活をともにしています。なかには、入園者同士で結婚する人も、ここで一生を終える人もいるそうです。
ココファームでは安全なブドウを作り、そのブドウから美味しいワインを作り、そしてそのワインを売って人々が暮らしています。人と農業と経済のつながった輪が、そこにありました。スローフードという言葉が島村菜津氏の著書『スローフードな人生!』(新潮社刊)で日本に輸入される以前から、そこには本来の意味でのコンビビウム(convivium)があったのです。
ブドウ畑を見上げる麓のレストランで、ココファームのさまざまなワインを味わいながら、あるベルリンのメンバーがこう言いました。
「この旅の終わりに、これほどふさわしい場所はありません」
ココファームには、人々がともに生きる眼差しがあふれています。人と人がちゃんとつながっていれば、ことさら<交流>を言い立てなくても、スローフードのコミュニケーションは言葉や地域を超えて広がるのです。スローフードのきずなは組織ではなく、人が作ります。
スローフードベルリンの日本訪問には、スローフードドイツが2ヶ月に一度発行する雑誌『SlowFood』の編集長Martina Tschirner(マルティーナ・チルナー)さんが同行していました。スローフードドイツは、会費75€(ユーロ)で、会員数約11,000人。毎年、ドイツ南部のシュツットガルトで SlowFood Messe を開き、約6万人を集めます。また、“Teller Statt Toune”という規格外野菜や食の廃棄物を活かす運動や、最近は農業政策の変換を求めて農家のトラックターでデモを行うなど政治活動もしているそうです。ドイツの『SlowFood』誌は1号28,500部発行され、一般書店でも一冊4€で販売されています。今回の日本訪問のレポートはスローフードジャパンから発表されるのではなく、スローフードドイツが発行するその雑誌にドイツ語で掲載される予定です。
スローフードベルリンの会員数は、日本とは少し会員システムが異なりますが、約500人。さまざまなグループに別れて活動しています。そのひとつの料理研究グループのメンバーでベルリン在住の河野章子さんが、スローフードベルリン日本訪問の原動力でした。さらに、一行の滞在中はずっと日本語とドイツ語の通訳をしてくださり、とくに会話が活発に交わされる食事の席などで河野さんはゆっくり料理を味えず、申し訳なく思っています。お疲れ様でした。本当にありがとうございます。
河野さんがいなければ、スローフードジャパン東京/神奈川ブロックの各支部やスローフード気仙沼と、スローフードベルリンとのきずなは生まれませんでした。
日本を訪れたスローフードベルリンの仲間
エルケ・マイヤー(Elke Meier)さん/トーマス・マレック(Thomas Marek)さん
ヘンナー・ゼンフ(Henner Senf)さん/ウルリヒ・グライナー(Urich Greiner)さん
シモーネ・ツォロ(SimoneZorr)さん/クリスティアン・ツォロ(Christian Zorr)さん
ニック・チルナー(Nick Tschirner)さん/マルティーナ・チルナー(Martina Tschirner)さん
ハドソン・レッドウォン(Hudson Ledwon)さん/ペートラ・ブラートフィシュ(Petra Bratfisch)さん
河野章子さん/河野直登さん
スローフードでつながる⑤ 7月19日
東日本大震災を経て
投稿日 2012年07月29日
じつは、スローフードベルリンが日本を訪れる構想は2年前からありました。しかし、連絡取り合いながら計画を考えていた去年3月、東日本大震災が起きたのです。そのとき、ベルリンのメンバーは、スローフードジャパン東京/神奈川ブロックがいち早く掲げた<顔の見える相手への直接支援>の呼びかけに応え、多額の支援金と寄せ書きのノートを、スローフード気仙沼に送ってくださいました……。
この日の東京は、朝からカンカン照り。スローフードベルリン・2日目の東京は、強い日差しのなかの山手散歩でした。
メンバーは、まず、子供連れで賑わう池袋の『サンシャイン水族館』で涼をとり、隣接する『池袋餃子ミュージアム』でお腹を満たしました。餃子ミュージアムは玩具・ゲームメーカーのバンダイが運営する食のテーマパークです。全国の餃子有名店が出店していますが、外国人観光客が訪れることはまずありません。キャラクター商品のショップがあり女子高生などで賑わう、1950~60年代の日本の横町を再現した館内をみて、メンバーの一人は「クレイジー!」と驚きました。でも、それも日本の文化のひとつです。一行はビールケースのテーブルを並べたフードコートでビールを傾けながら、日本のB級グルメを味わいました。
あまり知られていませんが、池袋の超高層ビル『サンシャインシティ』の近くには、都内に残った路面電車『都営荒川線』の停留所があります。その路面電車に短区間乗り、ベルリンのメンバーは地下鉄で明治神宮に向かいました。一行が驚いたのは、都心に残った自然林を思わす鬱蒼とした森が、約100年前に人の手で植林され、それ以来管理されていることでした。明治神宮の森には、日本が培った自然への知恵が反映されています。そして、外国人にとってはもうひとつの驚異、JR渋谷駅前のスクランブル交差点を渡って、スローフードジャパン東京/神奈川ブロックの歓迎会が開かれる代官山のカフェレストラン『山羊に、聞く?』へ向かいました。
東京/神奈川ブロックによるスローフードベルリンの歓迎会は、日本のなかの異“食”文化・沖縄料理のメニューで開かれました。じつは、ドイツには山羊料理を食べる伝統があり、スローフードベルリンの活動はその農場にも及んでいます。
(参照→http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2010/10/1142/)
沖縄にも、日本で唯一山羊料理の伝統があります。ベルリンのメンバーは、長期滞在で日本料理にも飽きてきた頃でしょうから、歓迎会でその沖縄料理を味わっていただきました。スローフード沖縄・奄美(田崎聡会長)が提供してくださったのは、山羊の生肉7㎏・泡盛の一升瓶6本のほか、新鮮な海ぶどう・シークワンサーなどです。スローフード沖縄・奄美の全面協力がなければ、この歓迎会は実現しませんでした。東京/神奈川ブロックは、つねにブロック外の支部(コンビビウム)と連携しています。
参加者が30人近くに及んだ歓迎会には、東京/神奈川ブロックを構成する8支部のうち、スローフード東京・すぎなみTOKYO・銀座・TokyoBay・よこはま・秦野の6つの支部のメンバーに加え、スローフード気仙沼の菅原昭彦理事長が地元で復興のシンボルとなった日本酒『蒼天伝』を持って駆けつけ、スローフード福島の遊佐勇人事務局長も参加してくださいました。
じつは、東日本大震災のとき東京/神奈川ブロックの呼びかけに応え、ベルリンでスローフード気仙沼を支援するためのチャリティー・ビュッフェを計画したのは、今回日本を訪れたUrlich Greiner(ウルリヒ・グライナー)さんと、Thomas Marek(トーマス・マレック)さんでした。
(参照→http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/03/1361/)
(参照→http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1489/)
この日、ウルリヒさんとトーマスさんは気仙沼の菅原さんに会場で対面し、東京/神奈川ブロックが呼びかけた<顔の見える相手への直接支援>がひとつの実を結びました。<顔が見える相手への直接支援>とは、スローフードのメンバーがつながり、笑顔で語りあうための呼びかけだったのです。東日本大震災の被災地の支部を応援した海外のメンバーが、日本でその被災地のメンバーに会うのは初めてでした。それは、スローフードが生んだかけがいのない、そして言葉だけではない<きずな>です。
沖縄の三線(さんしん)奏者・東風平高根(こちひらたかね)さんが島唄を奏でると、そこはもう沖縄です。ウルリヒさんもトーマスさんも、ベルリンのメンバーはみんな入り乱れてカチャーシ(祝い舞い)の手をかざします。そして、アッという間に閉店の時間を迎えてしまいました。
スローフードジャパン東京/神奈川ブロックは、今後もスローフード気仙沼とスローフード福島を継続的に支援してゆく計画です。
東日本大震災に被災した人々は、歴史が昨日からつながる今日であるように、いまも東日本大震災を生きています。
スローフードでつながる④ 7月18日
投稿日 2012年07月27日
東京滞在の第一目。スローフードベルリンのメンバーは、希望が多かった築地市場と浅草寺を訪れました。いずれも外国人観光客の人気スポットですが、スローフードがアテンドすると一般の観光客には味わえない経験ができます。
魚河岸(うおがし)とも呼ばれる東京の築地市場には、近年、訪れる外国人観光客が増えて業務に支障をきたすようになったため、場内の入場に規制が設けられました。外国人観光客は、原則として午前9時以前には入場できず、ガードマンが巡回しています。しかし、ベルリンのメンバーが築地市場に到着したのは、午前7時半、しかも12人という多人数です。そこで、入場するために、彼らをアテンドする東京のメンバーと個人的なつながりがある場内のマグロの仲買人の方を、訪問するという形を取りました。
築地市場を見学する外国人観光客のほとんどが、場内に並ぶ魚を見てもそこで働く人たちを見ていません。そこで、東京/神奈川ブロックの Welcom委員会は、市場の東京魚市場青年団体連合会とスローフードベルリンのミーティングを設定しました。そのミーティングでは、場内の鮨屋で特別注文の本マグロ・ミナミマグロ・メバチマグロの3種類のマグロを(↑ 写真上段)味わったばかりのメンバーが、そのマグロを中心に日本の漁業に関ついて質問を連合会の出席者に投げかけました。実際に食べて、話し合う……。それが、東京/神奈川ブロックのWelcome委員会が考える<スローフード流>です。
浅草寺では、執事の大森和潮師がスローフードベルリンのメンバーを待っていました。浅草寺には、絵馬堂・伝法院など一般には非公開のエリアがあります。和潮師の案内で、東京の住人でもなかなか入る機会がないその非公開エリアに、ベルリンのメンバーは入りました。あるメンバーは、江戸時代から奉納されてきた数多くの巨大な絵馬や、境内の喧噪のなかにあるとは思えない美しい伝法院の庭園を、まるで別世界だ、と表現しました。これもまた、一般の観光とは異なるスローフード流の浅草の味付けです。大森和潮師もまた、東京のメンバーのひとりと個人的なつながりがあります。
知恵と人がそろえば、スローフードの国際交流はスローフードジャパンに頼らなくても充分に可能です。スローフードジャパンの国際本部担当者は、このスローフードベルリンの日本訪問にまったく関わっていません。今回のように国外の支部(コンビビウム)がグループで日本の支部を訪れるのは、もちろん初めてです。世界にもあまり例がない、と言います。しかし、国内の支部がこのように直接国外の支部とつながることこそ、スローフードジャパンの後藤毅会長が提唱する<スローフードジャパンのリーダーシップではなく、各コンビビウムのフラットな活動を!>という方針に沿った活動です。ベルリンの仲間たち12人の日本訪問が、スローフード運動を作り出すのは組織ではなく人である、と教えてくれます。
ベルリンのメンバーは、隅田川を下る水上バスで浅草をあとにしました。
スローフードでつながる③ 7月17日
投稿日 2012年07月26日
スローフードベルリンのメンバー12人が秦野に滞在中の7月17日、関東地方の梅雨が明けました。最高気温、33℃。北緯52度(サハリン中部に相当)のベルリンとは異なる日本の夏の訪れに、しかし、12人は精力的でした。
スローフードベルリンのメンバーが前夜泊まったのは、秦野の隣・七沢温泉の日本式温泉旅館『元湯・玉川館』です。長い日本滞在中、メンバーは初めて畳の上で眠りました。鬱蒼と茂る葉から木漏れ日が漏れる目覚めを、エルケ・マイヤーさんは「素晴らしかった !!」と、語ります。国を問わず自然を愛する心を持っているのが、スローフーダーの特徴かもしれません。
ベルリンでは味わうことがない<うだるような>暑さのなか、メンバーは東田原の『ふれあい農園』に立ち寄りました。『ふれあい農園』は地元の農家の組合が運営する約300区画の貸し農園で、主に秦野市街や湘南方面に住む人たちが家庭菜園を耕しています。メンバーの関心は、菜園に水をどうやって散布するのかなど、里山の豊かな自然にありました。
秦野の背後にそびえる信仰の山、大山。そのヤビツ峠への登り口にある宝蓮寺は、別名茶湯寺とも呼ばれる鎌倉時代に開かれた古寺です。秦野では座禅とお茶で知られているこの寺で、ベルリンのメンバーは座禅を組み、茶席に臨みました。立っているだけで汗が噴き出す酷暑のなか、欧米人には苦手なはずの正座や胡座(あぐら)を長時間続けるのは、拷問(?)に近かったかもしれません。しかし、メンバーから苦情やリタイアは出ませんでした。我慢強いその姿から、日本のスローフードを理解するために、日本の文化も吸収しようとする真摯な気持ちが伝わってきます。座禅や茶席に参加せずいち早く逃げ出したぼくに比べ、彼らは本当に真面目です……。
秦野でのお別れ会は、市内のイタリアンレストラン『クッチーナ・ジータ』で開かれました。スローフード秦野のメンバーでもあるシェフの藤田博さんは、東京の有名店で修行を積み、昨年9月秦野で開店して家族と一緒に店を切り盛りしているそうです。料理に使われる野菜は、すべて秦野産。地場産の食材にこだわる飲食店は、料理人がスローフードのメンバーであればすでに珍しくはありません。スローフード運動は、ここ秦野でも地域に確実に根付きつつあります。
ベルリンのメンバー、ヘンナー・ゼンフさんは、「スローフードの人間は、異なる食文化に心を開きます。来る前に想像したのとは違って、日本は非常に多彩な食文化を持つ国です。そして、どの食べ物についても、日本の人たちが親切にもてなしてくれるのがうれしいです。皆さんがベルリンに来たら、私たちも大歓迎します」
スローフードの<つながり>は、バーチャルな面識や組織から作られるのではなく、それぞれのメンバーのハートに触れて生まれます。
スローフード秦野のメンバーからは、ベルリンに行こう、という声が早くも上がりました。
スローフードでつながる② 7月16日
投稿日 2012年07月25日
「スローフードって、何?」という質問を、よく耳にします。
スローフードは、『美味しく、きれいで、正しい』食べ物を指すだけの言葉ではありません。
食べ物が自然の中で育まれるように、スローフードは人々が共に生きる眼差しから生まれます
スローフードとは、食べ物を巡るネットワークの言葉でもあるのです。
スローフード秦野のメンバーは、自分たちが住む秦野に愛情を持っています。秦野訪問第2日目、スローフードベルリンのメンバーはその愛情が伝わってくるような場所を歩きました。
まず訪れたのは、JAはだのが経営する『はだのじばさんず』。ここは、参加する生産者が約740軒に及ぶ神奈川県内最大の農産物の直販所です。農家が農産物を自分で価格設定して消費者に直接販売するシステムは、いまでは日本各地の『道の駅』などでよく見かけます。しかし、この『はだのじばさんず』は国内で最も早く開設された直販所のひとつだ、と言います。JA職員のその説明に、スローフード秦野事務局・勝山稔さんはどこか誇らしげでした。
スローフード秦野のメンバー・山口勇さんは、5代続く農家です。山口さんの茶畑は、市内を流れる水無川に注ぐ葛葉川上流、岳ノ台の里山の斜面にあります。山口さんのお宅を訪れたベルリンのメンバーは、涼しげな沢のわさび田の流れに歓声を上げました。そこに用意されていたのは、メンバーを歓迎する<流し素麺>用の竹の樋。そして、小さな橋を渡った空き地には、餅つき用の臼と杵がありました。流し素麺や餅つきは、日本人にも体験する機会はそう多くはありません。ベルリンのメンバーは、餅つきをちょっと及び腰で、流し素麺は暑さをしのぐ沢の流れに足を浸して、楽しそうでした。メンバーは、日本の食べ物には何にでも興味を示して味わいます。その尽きぬ好奇心こそが、スローフードのハートなのかもしれません……。
家族総出でベルリンのメンバーを歓迎してくださった山口さんは、エッセイストでもあるスローフード秦野の会長・中川璃々さんの著作に自分の茶畑が紹介されことから、スローフード秦野に参加しました。「スローフードは、地域の特性を生かせる活動だと思います。そして、地域の特性とはその地域の歴史だと思います」と、山口さん。自分が住む地域への愛情は、自宅の製茶施設を案内する山口さんからもひしひしと伝わってきました。私たちスローフードすぎなみTOKYOやスローフードベルリンとは異なり、日本の多くのスローフードのコンビビウムは愛すべき生産の現場を持っています。その生産の現場で交わす「乾杯!!」が、ベルリンのメンバーと秦野のメンバーの新たなネットワークを作りました。<交流>は、会議で生まれるものではありません。
この朝、この季節にはあまり姿を現さない富士山が、夏の青い形を見せていました。
スローフードでつながる① 7月15日
投稿日 2012年07月16日
スローフードベルリンのメンバー12人が、日本に来ています。スローフードベルリンは、昨年の東日本大震災で東京/神奈川ブロックがいち早く発した緊急メッセージに応え、支援のチャリティービュフェを開き、スローフード気仙沼を直接支援しました。その支援への感謝の気持ちを込めて、スローフード秦野やスローフードすぎなみTOKYO含むスローフードジャパン・東京/神奈川ブロックは、彼らの旅をアテンドします。
今日(15日)の午後、関西方面での日程を終えて神奈川県秦野市に到着したベルリンのメンバーは、「ほおずき市」を開催中の出雲大社相模分祠に向かいました。この神社の宮司さんは、スローフード秦野の会員です。ベルリンの一行は社務所会館で抹茶を味わい、和服の着付けを体験し、本殿を参拝しました。彼らにとってはいずれも初体験。コンビビウム参加者の協力による、スローフード秦野ならではの歓迎のしかたです。
夕食は山の中の蕎麦屋、「石荘(いししょう)庵」。主人の石井貞夫さんも、スローフード秦野の参加者です。石井さんは、東日本大震災のときに福島県の避難所で蕎麦を打って被災者を支援しました。ベルリンのメンバーは、その石井さんの指導で蕎麦を打ちます。もちろん、プロとアマチュアでは出来映えはまったく違いますが、その違いもまた楽しみのひとつです。蕎麦だけではなく、相模湾産の新鮮な魚のカルパッチョや貝やエビのバーベキューなどにも舌鼓をうてば、まさに食べ物は人と人をつなぎます。そして、オカリナやアコーディオンの演奏、ベルリンのメンバーによる合唱などなども涌き上がり、そこにはたんに<交流>という言葉では語れないひとときがありました。
東日本大震災 支援⑭
高円寺・被災地応援マルシェ vol.4
投稿日 2012年05月03日
あの日から、二度目の春が巡ってきました。私たちは東日本大震災の被災地を継続的に支援するため、毎年杉並区高円寺の10の商店街が連携して開く『高円寺びっくり大道芸』の会場を借り、今年も4月28日と29日にJR高円寺駅南口広場で応援マルシェ(市場)を開きました。
数年前に生まれたバイコット(BUYCOTT)という言葉は、ボイコット(BOYCOTT)とは正反対に消費者が商品を買ってその生産者を支える運動を意味します。生産は消費がなければ成り立ちません。大量生産・大量消費によって問われるのは、消費者の意識の在り方です。良い食材・食品を作る小生産者を守ろうとするスローフード運動は、その方針のなかにバイコットの考え方を強く持っています。私たちが行う被災地応援マルシェは、被災地の生産者の方々の商品の購入し、困難な状況で生産を続けようとする人たちの僅かながらも力になりたいと願う、バイコットのひとつです。
汗ばむほどの晴天に、出店してくださったのは岩手県大槌町のエルマーノ洋菓子店、味噌・醤油の醸造元・岩手県陸前高田町の八木澤商店、私たちが毎月勉強会を開く「六本木農園」関連の生産者、福島県いわき市出身の女将がいる中野区野方の居酒屋「もじよ」など。私たちはスローフード気仙沼の男山本店のお酒、スローフード福島の人気酒造のお酒、斉藤さんのキュウリ、丹野さんの味噌などを直接販売しました。そして、東京農大の学生たちが声をからして通行人に呼びかけてくれた結果、売れゆきは好調。ほぼ完売でした。 東日本大震災から一年過ぎた春、互いに支え合うバイコットを通して新たな絆が生まれつつあります。
3月17日、高知市で
スローフードジャパン総会を開催
投稿日 2012年04月04日
3月17日、高知県・高知市でスローフードジャパン第11回全国大会が開かれました。この大会は、スローフードジャパンが2008年にNPO法人化してから第5回目の会員総会で、法的に定められた総会です。
大会前日(16日)に理事会が開かれ、後藤毅会長が提案した「会長抽選制」が協議されました。これは、NPO法人スローフードジャパンの会長を、<会員総会に参加する39歳以下の会員から2年に一度抽選で選ぶ>という案で、抽選に当たった会長は理事の罷免・会員の除名などの権限を持つという内容でした。しかし、理事会ではこの提案を総会で採決議案とすることが見送られました。(↑写真上 左・総会で講演するパオロ国際事務局長。右上・大会が開かれた高知会館。右下・前日の理事会)
大会は、17日午後1時30分から高知会館で開かれました。NPO法上の会員総会の前に、昨年12月に長崎県雲仙市で開かれた「テッラ・マードレ in 雲仙」と、地元高知の農業についてそれぞれ報告があり、スローフードインターナショナル事務局長パオロ・クローチェ氏と食育オフィス責任者ヴァレリー・コメッティさんの講演がありました。尾崎正直高知県知事が祝辞に駆けつけた総会では、全国9ブロックから18人の理事を選出する事、現会長・副会長・事務局長・監事の続投、2011年度決算、2012年度予算などが承認されました。
会員総会後の懇親会では、高知県の郷土料理が振る舞われ、タケノコやコンニャクの寿司(←写真左上から3番目)やクジラ料理(←写真左上から4番目)などが並びました。クジラ料理は、知る人ぞ知る高知の名物料理です。かつて、室戸岬では紀伊半島の太地から伝わったクジラ漁が行われていて、その伝統がクジラ料理としていまも高知には残っています。宴たけなわわのころ、高知市役所の「よさこい」チームが、鳴子を振りながら乱入。会場は「よさこい」の熱気に包まれました(↑最上段の写真。「よさこい」を踊るヴァレリーさん)。また、声楽を勉強する女子高生が昭和30年代のヒット曲『南国土佐をあとにして』『花はどこへ行った』などを朗々と歌い上げ、南国土佐ならではの、そしてスローフード高知の気持ちやモットーが伝わる大会でした。
高知県は、黒潮が想像させるイメージとは異なる山国です。四国を横断する山脈で瀬戸内海に面する3県と隔てられた高知は、山国ならではの独特の文化を育んできました。高知市の中心部では近郊の生産者が軒を並べ、数百年の伝統を持つ「日曜市」をいまも開いています(↓写真下上)。そして、現在、高知県は農薬に頼らず農作物を天敵や防虫ネットで防ぐ農業技術(IPM)の先進県です。地域と生産物とともに歩むスローフード高知が、今回の大会に掲げたテーマは<足るを知る>でした(↓写真最下段 大会前夜祭で乾杯の音頭をとるスローフード高知の上田孝道会長)。
東日本大震災 支援⑬
スローフード新宿応援団からのたより
投稿日 2012年03月15日
あの日から1年たった3月11日、
スローフード新宿応援団は岩手県岩泉町のハム工房「モーとんふぁみりー」http://www.protoscience.co.jp/iwashin/mooton/と一緒に、東日本大震災のメモリアル<イーティング>を新宿・四谷地域センターで行いました。
この日使われた食材は、スローフードの「ARK(味の箱船)」にリストアップされている岩泉町の日本短角牛。岩泉町では放牧されていた牛の一部から、福島原発災害により基準値以下ですが放射性物質セシウムが検出されました(60ベクレル/1㎏。政府の基準値は4月から100ベクレル/1㎏)。健康には影響ないとされるその肉の料理を食べながら、原発災害が酪農に与えた影響と、被災者の方の話を聞こうという<イーティング>でした。
(↑上左・コールドビーフ 上右・ココット 下左・ビーフシチュー 下右・ハンバーグ)
参加者は、大人31人子供6人。子供や授乳中の母親にはセシウムフリーの食材が用意されました。調理は、仙台のイタリアンレストラン「アルフィオーレ」のシェフ目黒浩敬さんhttp://www.jiyujin.co.jp/organic/page/?page_id=alfiore とモーとんふぁみりーの畠山幸誠さんが担当。目黒さんは自家菜園で店に出す野菜を作り、ハムやパンチェッタなども自分で作っています。「完璧に安全な食材を追求してゆくと、地元の農業や漁業を潰す事になりかねません。厳しい選択ですが、岩泉の短角牛を守るために、今日はこの肉を使います」と、目黒さん。
岩泉町の隣・宮古市の畠山さんは津波で家族と住んでいた自宅と働いていたレストランを失い、いまは仮設住宅に住みながらモーとんふぁみりーに通っています。ときおりメモに目を落としながら、被災したときの状況を語る畠山さん。そこには、テレビのインタビューとは異なり、直接話を聞かなければわからない言葉の重さがありました。その重さが、参加者一人一人の胸に迫ります。「高台への坂道を走って登ったとき、振り返るとそこは海でした」 畠山さんの話が終わったのは、偶然にもあの午後2時46分。
参加者全員で、犠牲者への黙祷を捧げました。
モーとんふぁみりーの<工場長>こと穴田光宏さんは、「普通は、牛肉からセシウムが検出されても、基準値以下であれば数値を記さずに販売されます。でも、ぼくは事実を知ってもらった上で、うちの商品を買って欲しいんです。それが、生産者の支援につながります」 モーとんふぁみりーが販売するビーフジャーキーには、検出された放射線量が記されています。
この<イーティング>に参加したコラムニストの松沢呉一さんは、こう語ります。「東京にも蛇がたくさんいて、この建物の裏にもいます。でも、気がつかないのです。人間には、嫌な物を見ないで済ませる能力があり、蛇を見たくない人は自分で見えないようにしているのです。放射能も同じで我々には見えませんが、それをいいことに、我々が放射能に汚染されている現実を見ないで済ませようとする人たちがいるのです」
スローフードは、原発災害に「観て見ぬ振り」はできません。
私たちは、お皿の外を見るのですから……。
(注:スローフード新宿応援団はスローフードのサポート組織で、スローフードジャパンに加盟する支部ではありません)
レストラン「六本木農園」で
スローフード勉強会
投稿日 2012年03月08日
2月26日、東京・六本木の「六本木農園」で、勉強会を開きました。「六本木農園」は、小中規模の生産者と農業・漁業などへ新規就業を目指す若い世代を支援するために、いまから3年前の8月にオープンしたレストランです。第一回目の今回は、スローフードすぎなみのメンバー、高円寺「さわやこおふぃ」の中澤さん、スローフードのメンバーではありませんが中澤さん同様コーヒー豆の自家焙煎にこだわる「松屋珈琲」の畦柳さんからコーヒーについてお話がありました。また、東京に住みながらスローフード秋田の会長を務め、北東北ブロックの理事としてスローフードジャパン副会長でもある石田さんから先日イタリアで開かれたスローフード国際理事会へ出席した報告がありました。次回は3月25日に、スローフード福島事務局長、「人気酒造」の遊佐さんと、福島のメンバーで高品質のキュウリを栽培している斉藤さんからお話を聞きます。原発災害で風評被害を受けた斉藤さんのキュウリを、私たちは昨年高円寺「座の市」(4月16日)http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1659/や「被災者応援マルシェ」(4月30日、5月1日) http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/05/1844/で販売し、メンバーが福島市の斉藤さんの農園を実際に訪れています。
第2回スローフード勉強会
日時:3月25日(日曜日)午後3時~午後8時30分(懇親会を含む)
場所:レストラン「六本木農園」http://roppongi-nouen.jp/ 会費:¥6,000円(スローフードメンバー¥5,500円)
申込先:ws@roppongi-nouen.jp
東日本大震災 支援⑪
高円寺・被災地応援マルシェ(市場) vol.3
投稿日 2012年02月23日
2月18日、スローフードすぎなみTOKYOは高円寺で開かれた「第2回高円寺演芸まつり」で、東日本大震災に被災した宮城県気仙沼市「男山本店」と福島県二本松市「人気酒造」の酒を売りました。
「男山本店」は津波で港に面した事務所が全壊し(参照→http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/03/1361/)、「人気酒造」は地震による地割れのため蔵の場所を移転せざるをえませんでした。この日用意した酒は焼酎・リキュールなどを含め全部で60本。北風が冷たく東京ではとくに寒さを感じる日でしたが、その60本全部を完売しました。御協力、ありがとうございました。
東日本大震災 支援⑩
スローフード と 震災 と 「絆」
投稿日 2012年02月08日
日本を文字通り震撼させたあの日から、もうすぐ一年がたとうとしています。 この一年間、私たちスローフードすぎなみTOKYOそして私たちと交流のあるスローフードの支部(コンビビウム)は、 東日本大震災と原発災害にどのように向き合ったのかを、まとめました。 私たちは何をして、何をしなかったのか……。 スローフードの「絆」はあったのか……。 被災しなかった私たちの次の一歩は、その問いを心に刻んで始まります。
緊急アッピール!! 東日本大震災 がんばれ!! スローフード気仙沼 http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/03/1361/
東日本大震災 支援① スローフード秦野からのたより 避難所で、蕎麦打ち http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1471/
東日本大震災 支援② チャリティー in 「座の市」 風評被害を受けた 福島県産キュウリの販売 http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1659/
東日本大震災 支援③ スローフードベルリンからのたより 日本食のチャリティービュッフェ http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1489/
東日本大震災 支援④ スローフード沖縄・奄美からのたより 福島原発の被災者など、15家族受け入れ http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1744/
東日本大震災 支援⑤ 高円寺・被災地応援マルシェ(市場) 完売 続出! http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/05/1844/
東日本大震災 支援⑥ スローフード気仙沼への支援金 合計940,997円を、手渡す http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/05/1921/
補足説明:東北被災地取材DVDの上映 http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/07/2032/
スローフード福島からのたより 『福島の現状を語る会』開催http://www.slowfood-suginami.com/news/2011/08/2094/
東日本大震災 支援⑦ 2011年大晦日 私たちは、忘れません!! 歴史に刻まれた年から、新たな歩みへ http://www.slowfood-suginami.com/news/2011/12/2138/
東日本大震災 支援⑧ 宮城県・長面(ながつら)浦の焼きハゼ 仙台の雑煮に欠かせない 伝統食材が危機に http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2012/01/2236/
東日本大震災 支援⑨ 気仙沼・冬 スローフード気仙沼のみなさん、元気をありがとう…… http://www.slowfood-suginami.com/forum/agri/2012/01/2309/
スローフード秦野からのたより
投稿日 2012年02月02日
私たちが活動する神奈川県秦野市周辺は、明治時代に日本で初めて落花生が栽培された地域です。いまでは落花生の主な生産地は千葉県に移りましたが、かつて秦野では落花生を大豆の代わりに使った味噌が造られていました。私たちはその落花生味噌を復活させる活動を行っています。
1月29日、メンバーなど20人近くが集まり、昨年2月に仕込んだ落花生味噌の完成・試食会を開きました。一年間寝かせて熟成させた落花生味噌は、昔風なので少し塩辛いものの大豆の味噌にはない濃厚な味がします。この落花生味噌を使いディップやドレッシングなどのほか、市内菩提の「ラーメン福福」さんに味噌ラーメンを作っていただきました。
その食卓を囲んで、秦野の特産物や今年の味噌造りなどの話をするうちに、この落花生味噌で何か東日本大震災の被災地へのお手伝いができなか、という提案が出ました。そこで、私たちスローフード秦野は「ラーメン福福」さんとのコラボレーションでその落花生味噌ラーメンを販売していただき、売り上げの一部を被災地のコンビビウムの支援に使わせていただく事になりました。落花生味噌ラーメンは2月中旬から、「ラーメン福福」さんhttp://rp.gnavi.co.jp/5914554/で味わえます。(¥600円・落花生味噌がなくなったら終了します)
秦野の特産物・落花生をこれからもよろしくお願いします。
<落花生味噌のディップ>
○材料
落花生味噌、マヨネーズ、ピーナツバター(甘くない物)
○作り方
上記3つの食材を合わせ、泡立て器でかき混ぜながら酒(或いはブランデー)を少量加え、味を調える(砕いた落花生を加えても良い)
東日本大震災 支援⑨ 気仙沼・冬
投稿日 2012年01月27日
<あの日>から10ヶ月経た気仙沼を、再び訪れました。そこで見たのは、5月に訪れたときと同じく、私たちの想像を超えた自然の力の凄ましさです。瓦礫の撤去が進む被災地域は広大な荒野となり、たとえそこに再び街が出現しても、以前の営みが刻まれるのは記憶のなかだけかもしれません。しかし、その荒野には自分たちの暮らしを取り戻すだけではなく、新たに作り出そうとする方たちの熱き想いがありました。
東日本大震災の津波が気仙沼市にもたらした瓦礫は、約137万トン(新幹線「のぞみ」約19,000本[編成]に相当)。その約32パーセントが、撤去されました(気仙沼市1月14日発表)。瓦礫に埋もれていた場所の多くは、いま更地に近い状態になっています(→写真右)。しかし、市内には仮設のプレハブ家屋以外新築建築は見当たらず、再建は進んでいません。被災した土地の乱開発を防ぐために実施された建築制限が解除された地域でも、都市計画が決定していないので新たな建物を建築しづらいのです。気仙沼湾に面する市街地の一部は、70センチ以上の地盤沈下で海水が引きません。湾のいちばん奥・鹿折地区では、津波で海から約800メートルも打ち上げられた『第18共感丸』(330t)が、市の計画で震災の記録モニュメントにするため解体されず残されています(↓写真下大)。
スローフード気仙沼のメンバー小野寺靖忠さんは、津波で自宅と市内で経営するコーヒーショップを2軒を失いました(←写真左)。カフェラテが美味しいと評判だった小野寺さんの『アンカーコーヒー』は、コーヒー豆にこだわり自家焙煎をしていました。仕事でアメリカ西海岸を訪れる機会が多かった小野寺さんは、「豊かさには、選択肢の多さも重要です。生まれ育った気仙沼に新たなライフスタイルを提案したかった」と、2005年シアトルスタイルのコーヒーショップを開店しました。そして、昨年の3月11日、店舗が増え5軒になった頃、漁港近くの本店と少し離れた支店を津波に飲み込まれました。しかし、小野寺さんは2ヶ月後店を立て直すファンドを立ち上げます。そして、昨年暮れの12月23日、市内・田中前4丁目の仮設店舗で店を再開したのです(↓写真下)。 再開した『アンカーコーヒー』には、 <この地より再び船出する、乗組員と共に、気仙沼と共に、海と共に> と記すポスターが張り出されていました。
スローフード気仙沼の理事長・菅原さん。「私たちは東日本大震災で被害を受けたから、気仙沼の復興を語っているのではありません。私たちはこの地域の復興を、スローフードジャパンが発足する前から掲げていました。スローフードの支部を作ったのは、その考え方にたまたまスローフードの理念が合っていたからです。だから、漁業と関わりの深い気仙沼を活性化させるために、2004年にイタリアで開かれた<スローフィッシュ>にも参加しました。震災後のいま訴えることも、いちばん重要なのはスローフードが理念とする『人間の復興』です。いま、何か新しいことを訴えているのではないのです。私たちが望むことに意味付けし、広めるのがスローフードの役割だと思います」(→写真右上は、菅原さんの事務所。1,2階が津波に流され、3階部分だけそのまま落ちた)
スローフード気仙沼はスローフードすぎなみTOKYOとは異なり、飲食業に携わる事業者の方たちが多い支部(コンビビウム)です。スローフードの<おいしい、きれい、ただしい>というスローガンは、生産者や消費者だけに向けられているのではありません。飲食業に関わるすべての人たちに、「食」の在り方を問いかけています。漁業と海産物加工の町気仙沼では、復興の入り口と出口にスローフードがある、と菅原さんは言います。
2012年1月のある夜、仮設店舗の居酒屋で、スローフード気仙沼のメンバーと酒を飲み交わしました。皆さんは気仙沼の現実と復興を明るく、たくましく、熱く語ります。そして、その熱き想いが、私たちが被災地に持つ思い込みや誤解、独善を吹き飛ばすのです。私たちは気仙沼のメンバーに、元気をたくさんいただきました。
昨年の3月14日、大震災の発生にともない、スローフードジャパン・東京/神奈川ブロックはスローフード気仙沼を支援する緊急アッピールを発表しました。 → http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/03/1361/ そのアッピールに応えてくださった全国のコンビビウムやこのページの閲覧者の方々、とくに、チャリティイベントを開き支援金を送ってくださったスローフードベルリンの仲間に伝えます…。→ http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/04/1489/
スローフード気仙沼は、元気です!!
東日本大震災 支援⑦ 2011年大晦日
私たちは、忘れません!!
投稿日 2011年12月31日
(ページの更新が、本年8月以降止まっていたことをお詫びします)
今年、2011年は日本の歴史に深く刻まれた年でした。
歴史だけではなく、東日本大震災の被災者の方々をはじめ、多くの人々の心に深く刻まれた年でした。
私たちはそのなかから歩み始めます。
東日本大震災は、三つの顔を持っていました。ひとつは、巨大な地震・津波が生んだ自然災害の顔。二つめは、原子力発電所を設置した国の政策が生んだ人為的災害の顔。そして、三つめはそれらの災害により、私たちの生き方を問う顔です。二つの災害が私たちに教えたさまざまなことは、これからの日本の在り方を考えさせます。新たな社会を考えるうえで、スローフードが掲げる「食」の“おいしい・きれい・ただしい”という理念は欠かせません。そこには、生きる楽しさ、喜び、確かさが語られているからです。
スローフードの国内組織・スローフードジャパンには、日本内外から約127万円の支援金が寄せられました。これに国際本部からの負担金の免除(約165万円)を加えた300万円あまりの使い方が正式に決められたのは、震災から9ヶ月以上たった今月(12月)でした。支援金は、被災地のコンビビウム(支部)に分配され、また被災会員の会費免除に使われます。しかし、スローフードジャパン独自の被災支援プロジェクトや復興プランは、現在まで打ち出されていません。スローフードの活動は各コンビビウムによって支えられていますが、いまこそ国内組織としての、そして私たちの会費の約半額が納入されるスローフードジャパンが、リーダーシップを発揮するときです。被災地日本のスローフードが、世界のメンバーに向けて震災からの復興を宣言する日は来るのでしょうか?
私たちスローフードすぎなみTOKYOを含むスローフードジャパン・東京/神奈川ブロックは、東日本大大震災に際し「顔が見える相手を直接支援」するために、いち早くスローフード気仙沼の支援を決めました。そして、5月3日、全国各地のコンビビウム、スローフードベルリンなどから寄せられた約94万円の支援金を現地気仙沼で手渡しました。さらに、スローフードすぎなみTOKYOはおもに原発災害の影響を受ける生産者を支援するために、高円寺あずま通り商店街の協力により「被災地復興マルシェ」を4月と11月に開催し、それらの活動を記録した短編ドキュメンタリー映画『二つの悲劇 ─東日本大震災とスローフード運動』を製作しました。この作品は、6月にモロッコで開催されたスローフードインターナショナル国際理事会で、10月には山形国際ドキュメンタリー映画祭2011(写真左下)でそれぞれ上映され、来年(2012年)は映画を自主上映をする市民団体の被災支援プロジェクトとして全国各地で上映される予定です。
私たちは、被災地の支援とともに、これまでの活動も続けています。4・5・6・10・11・12月の第3土曜日には、高円寺の劇場「座・高円寺」のエントランス広場で「座の市」を開催しました。また、6月11日に行われた「親子で知ろう! ほんとうの味」はパエリアを取り上げ、13回目を迎えました。これは、毎年杉並区立第4小学校で行われている味覚教育で、スローフードすぎなみTOKYOの活動の中心のひとつです。さらに、この味覚教育の拡大版として6月25日、住民の過半数を外国人が占める新宿区大久保で、そこに住む外国人親子に日本語を教えるボランティアの方々と一緒に、日本の「食」を伝えるために<「課外授業・おにぎり弁当作り」>を行いました。私たちのメンバーに生産者の方は一人しかいません。しかし、私たちはともすればスローフードの理念とは正反対の場所だと考えられがちな都会の片隅で、地域に密着したスローフードの運動をしています。これらの活動は、来年も継続して行う予定です。(写真右上:「座の市」 写真右中:杉並第4小学校の「親子で見つけよう! ほんとうの味」 写真右下:「親子日本語教室・課外授業」おにぎり弁当作り)
12月3日、スローフード長崎は「テッラ・マードレ in 雲仙」を長崎県雲仙市で開きました。来場者は、約1,000人。会場にスローフードが全国からリストアップした「味の箱船」(少生産者による伝統的な産物)の食材・食品が展示され、生産者や産地の小学生たちの発表・討論などが行われたました。テッラ・マードレとは、直訳すると「母なる大地」を意味する生産者の会議で、これからのスローフード運動の中心となる催しです。スローフードはいま、農業と真摯に向き合うすべての生産者に寄り添おうとしています。テッラ・マードレ in 雲仙では、日本のスローフード運動の再生へ向けて、生物多様性を踏まえで生産システムの転換を訴えるメッセージが、参加者によって宣言されました。→「にぎわいのある社会の実現を目指して」
来年(2012年)、スローフードは大きな転換期を迎えます。スローフード運動の創始者で、25年にわたって活動を牽引してきたカルロ・ペトリーニ会長が引退するのです。25年前、イタリアの小さな村ブラから始まったスローフード運動は、その創始者の引退によりこれまで築かれてきた人的パイプが変わり、各国の国内組織は今後独自の運動の展開を求められるでしょう。そのとき、私たちは日本のスローフード運動の目標として具体的に何を語れるのか・・・、日本のスローフードはその真価が問われます。
スローフードは、私たちの言葉です。
12月18日、原発災害の被災地福島を訪れると、スローフード福島のメンバーが農地の放射能除染を試みるため、ときおり小雪が舞うなかで、孟宗竹を砕き「竹粉」を作っていました。
私たちは、被災地のコンビビウムの方々と共に歩みます。
補足説明:東北被災地取材DVDの上映
投稿日 2011年07月15日
6月11日、モロッコの首都ラバトで開かれたスローフード・インターナショナルの国際会議の席上、ぼくが製作・監督した短編ドキュメンタリー作品(英語) が、スローフード・インターナショナル事務局によって、上映されました。
その上映の経緯について、補足説明します。
5月15日、スローフードジャパン副会長で会議に出席する、SFすぎなみ代表の佐々木さんにお会いしたとき、この作品の国際会議での上映を、インターナショナル事務局に申し入れるようにお願いしました。しかし、佐々木さんからは、「無理でしょう」との返答でした。また、同じく会議に出席するSF秋田の会長でスローフードジャパン副会長の石田さんにも、そのとき電話でお願いしましたが、明確な返答をいただけませんでした。
その後、佐々木さんからも、石田さんからもこの件に関しては、全く連絡がありませんでした。
そこで、ぼくはスローフード・インターナショナル事務局長のパオロ・クローチェさんに直接連絡を取りました。
すると、作品を観たいのですぐに送ってくれ、との要請があり、6月1日、パオロさんと、英語が苦手なペトリーニ会長にはイタリア語版の作品を、Fedexで発送しました。
あとでわかったことですが、作品を観たパオロさんが、国際会議での上映を決めました。ただし、会議が行われるアラブ式の中庭には上映設備がなく明るいので、屋内で開かれる昼食の時に上映することになったそうです(パオロさんの秘書シモーナさんの話)。
ラバト現地で、パオロさんと佐々木さんとの間に実際にどんな遣り取りがあったのか、ぼくは知りません。しかし、パオロさんはこの作品を事前に観て、インターナショナル事務局として会議で上映する価値がある、と判断しました。上映が実現したのは、彼が、地震・津波と原子力発電所の爆発に被災した日本からのメッセージを紹介することに、意味を認めたからです。パオロさんは、けっして好意や同情で上映を決めたわけではないと思います。
6月6日の夕刻、佐々木さんにお会いし、この作品をパオロさんとペトリーニ会長に直接送った事を伝えました。そして、作品のコピーを渡し、SF気仙沼の菅原さんを訪ねたときにぼくが購入した日本酒『蒼天伝』を一本、ペトリーニ会長に直接届けてくださるようお願いしました。(なかに、ぼくからペトリーニ会長へ宛てたカードを入れておきました)
じつは、この作品の上映に協力してくださったのは、SFすぎなみのメンバーで、スローフード食科学大学日本事務所の原さんでした。ぼくや原さんと、パオロさんの秘書シモーナさん、ペトリーニ会長の秘書ラウラさんとのmail、電話での度重なる遣り取りを、佐々木さんはご存じないようです。
この作品を、ある国際的な映画祭で上映する計画もあります。そのような作品が、スローフード・インターナショナルの国際会議で上映された経緯を、誤解なく理解していただくために、あえて補足説明をしました。
作品の日本語版『二つの悲劇 ─東日本大震災とスローフード運動』(英語版原題/From a country Struck by Twin tragedies…/DVD20分)も、ほぼ完成しました。
皆さんにもご覧いただく機会があるかと思います。
現地ラバトでは、佐々木さん・石田さんに御協力をいただき、感謝しています。
追記:
短編ドキュメンタリー映画『二つの悲劇 ─東日本大震災とスローフード運動』は、その後、「山形国際ドキュメンタリー映画祭2011」への全世界からの応募作品約1,800本の中から選ばれ(約240本が選定)、昨年10月7日に山形市で上映されました。また、今年1月12日・13日には17年前阪神・淡路大震災で被災した神戸市で上映され、3月10日には東京で上映されます。そして、その後も全国各地で上映される計画です。しかし、残念なことですが、上記経緯によりこの作品のタイトル・ロールに、スローフードジャパンの名はクレジットされていません。
東日本大震災 支援⑤
高円寺・被災地応援マルシェ(市場)
投稿日 2011年05月04日
スローフードすぎなみTOKYOは、4月30日/5月1日の二日間、
福島原発災害の風評被害に遭っている生産者の方たちを支援するため、
<被災地応援マルシェ(市場)>を、JR高円寺駅南口広場で開きました。
このイベントのきっかけとなったのは、昨年、宮崎県で広がった口蹄疫への支援イベントを、スローフードすぎなみTOKYOと一緒に行った大学生グループの一人、神野政史(東京農大3年)さんの想いです。(参照→http://www.slowfood-suginami.com/forum/agri/2010/07/790/)
実家が、福島第一原発から避難を強いられる計画的避難地域・川俣町の一部にある神野さんは、放射能汚染の風評被害を受けている多くの地域の生産者に、何かアクションを起こせないか、と思いました。その想いに応え、スローフードすぎなみは4月30日/5月1日に開かれる<第3回高円寺びっくり大道芸2011>で、風評被害を受けている地域の方たちに、生産物を販売する場を、自分たちの力でささやかながら作ろう、と考えたのです。スローフードすぎなみTOKYOの呼びかけに応えてくださったのは、スローフード福島、スローフード茨城(写真右上・サブリーダーの中川純一さん)、農家の若い世代の就農を目指すレストラン・東京/六本木の「六本木農園」(写真右下・弥生一葉さん)、福島県の「JAしらかわ」など。
スローフードすぎなみは、前回の「座の市」に引き続き、スローフード福島メンバーである斉藤保行さんのキュウリ、同じく福島のメンバーである人気酒造の日本酒・リキュール・「食べる酒粕」などを販売し、スローフード茨城は、レタスなどの生鮮野菜のほかに、小鯛やカレイなどの魚介類も持ち込みました。また、六本木農園の生産者グループは、鈴木農園の「ジャンボなめこ」、内山さんのサツマイモ、堀米農園のウド、田中さんのnippa米、若手生産者グループ「農援隊」のコメ・アスパラなどを網羅。JAしらかわは、コメ・餅・イチゴ・野菜などを売りました。
今回、販売の中心になったのは、スローフードすぎなみのメンバーや、その知人・友人の女性たちです。彼女たちが担当する斉藤さんのキュウリ、人気酒造の日本酒などは次々に完売し、日本酒は追加注文を出しました。手伝ってくださった女性のなかに、実家と田が津波で被災し、さらに福島第一原発の警戒区域に指定され、故郷に立ち入ることができない浪江町の方もいらっしゃいました。 「風評」は姿や顔・形が見えない場所から、想像力で生まれます。2日間、呼びかけ、売り続けた女性たちのエネルギーは、その被害を風のように吹き飛ばしたのかもしれません。 そして、浪江町の方にいただいた、津波に侵される前に穫れた「最後の玄米」の味わいに、言葉を失ってしまいました・・・・・・。
東日本大震災(東北関東大震災・東北太平洋沖地震) 支援③
スローフードベルリンからのたより
投稿日 2011年04月17日
4月13日、ドイツ・スローフードベルリンの料理研究グループは、 スローフードジャパン・東京/神奈川ブロックが「緊急アッピール」で訴えた<顔が見える相手への支援>に応え、 スローフード気仙沼を支援するため、 日本料理のチャリティー・ビュッフェを開きました。
(参照:緊急アッピール→http://www.slowfood-suginami.com/forum/etc/2011/03/1361/)
午後7時から、ベルリン中央駅のレストラン“ディークマンズ・アウスターンバー”で開かれた日本食のビュッフェには、約60人が集まりました。このイベントを呼びかけたのは、スローフードベルリンのメンバー河野直登・章子夫妻。日本料理の料理人の直登さんと料理研究家の章子さんは、20年以上ベルリンに住んでいます。そして、その二人を、スローフードベルリンのメンバーがサポートしました。
二人が中心になって作ったのは、かけ蕎麦(右上)、マグロのぬたソースかけ(右中)、わかめサラダ(右下)、うら巻き寿司(左下・上)、エビの春雨揚げ(左下・下)など、13種類の日本料理。河野さんたちスローフードベルリンのメンバーは、ほぼ毎月一回集まり、テーマを決めて料理を作っています。そのため、チームワークは抜群だそうです。日本のビュッフェ・パーティの味わいが、河野さん夫妻とベルリンのメンバーの手により、次々にベルリンで再現されました。
このチャリティー・ビュッフェで、集められたスローフード気仙沼への義援金は、約5000ユーロ(約55万円)です。また、参加者は、気仙沼の人たちへのメッセージを、ノートに書き込みました。これらのお金とノートは、スローフードジャパン・東京/神奈川ブロックが集めた義援金とともに、スローフード気仙沼の菅原理事長に直接手渡されます。被災者の方たちへの絆は、河野さんやスローフードベルリンの仲間たちから、日本のスローフードという<輪>を通して、気仙沼へつながってゆきます。
河野さんからのメッセージ 「今のベルリンの代表者、イエーガーさんも、これまでスローフードドイツにおいて、このように素晴らしいチャリティーは初めてだ、と感銘していました。これも、私の友達がみんなで協力をしてくれたおかげです。これを通じて、デモに参加をしたり、おいしい食べ物を探したりするだけではなく、募金をしたり、人と人とのつながりを作るスローフードに発展していってくれれば、私はうれしいです。
イエーガーさんいわく、新たな第一歩、です。私は外国人ですが、皆さんにとても良くして頂き、みんなの中に溶け込んでいます。人は外見、職業、年齢、出身、性別、個性を全く関係なしに、ひとつのもので結ばれるものです。
私は本当はくよくよ悩む性格なので、自分で前向きに、そしてポジティブな考えで物事をすることにしています。日本の被災者の方も、ご苦労がたくさんありますが、自分で自分を苦しめず、良い方向に向かって歩いて欲しいです。 河野章子」
Photo by Ulrich Greiner
Spender Name (募金をした人の名簿)
Shoko Kono / Naoto Kono / Henner Senf / Anke Lüdeling / Thomas Marek /Ulrich Greiner / Eckhard Kröger / Simone Zorr / Christian Zorr / Mario Gaideck / Silvia Gaideck / Bernd Schoppe / Jürgen Eifler / Michael Geier / Uwe Schmelter / Susanne Metz / Gabriele Hauptvogel / Reinhardt Knoop / Solitaire Hotel / Ulrich Rosenbaum / Rudolf Enste / Volkmar Dittberner / Jörg Kleuver / Stephan Thome / Thomas Nagel / Annette-Susanne Voigt / Klaus Stamner / Annette Sand-Greiner / Christina Greiner / Ulrike Rösler / Stefan Altekamp / Heidrun Wangnick / Siegfried Wangnick / Daniela Gogel-Schasler / Stefan Abtmeyer / Barbara Fischer / Alexandras Jussios / Giesela Scholtyssek / Wolfgang Scholtyssek / Lars Jäger / Joachim Sawitzki / Katrin Giersig / Junko Salzmann-Kawashima / Wolfgang Gandeck / Heike Wolf / Kai-Uwe Wolf / Horst Meier/ReinhardBarnsdorf
↓ Slow Food Berlin のこれまでの活動 http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2011/02/1286/ http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2010/10/1142/ http://www.slowfood-suginami.com/overseas/2010/08/947/
東日本大震災(東北関東大震災・東北太平洋沖地震) 支援②
チャリティー in 「座の市」
投稿日 2011年04月17日
4月16日、放射能汚染の風評被害を受ける福島県産のキュウリを、 スローフードすぎなみTOKYOは、劇場「座・高円寺」と共催して開く「座の市」で、販売しました。
販売したのは、スローフード福島のメンバー・斉藤保行さんがハウス栽培したキュウリです。斉藤さんのキュウリは、蕎麦カスなどを中心とした肥料や、昆布粉・トウモロコシの油カスなどを使った高級品。おもに、東京の有名デパートなどで売られていました。ところが、福島第一原発の事故により、福島県の農産物に放射能汚染の風評が広まりました。斉藤さんのキュウリは、「無添加食品販売協同組合安全センター」の調査で、安全面で問題がない、との結果が出ているにもかかわらず、販路を失いました。そこで、スローフード福島が支援を呼びかけたのです。
特定の商品などを買わず、社会的な抗議や主張を表す不買運動(ボイコット)は古くから知られています。しかし、最近、それとは発想を逆にした、フェアトレードなど、特定の商品を買って生産者やコミュニティーを支えるバイコット(BUYCOTT)の運動が盛んになっています。「味の箱舟」「プレシディオ」にみられるように、このバイコットは、スローフード運動を支える考え方のひとつです。二箱送られてきた斉藤さんのキュウリは、すぐに売り切れてしまいました。
「座の市」は、スローフードすぎなみTOKYOが、杉並区立の劇場「座・高円寺」や地元の商店街などと、昨年9月から始めた定期市場です。毎月一回、第3土曜日に「座・高円寺」のエントランス広場で開かれます。スローフードすぎなみTOKYOの呼びかけに応じ、スローフード福島・スローフード長崎・スローフード秦野が、出品しています。スローフード秦野からは、毎回、パン工房「レ・ルルド」の神保さんが来てくださり、早くも「座の市」の名物になりつつあります。また、スローフード長崎がいつも出品する「エタリの塩辛」(写真上・右)は、日本で初めて「味の箱舟」(アルカ)に登録された食品のひとつ。その「味の箱舟」を東京で買える場所が、この「座の市」です。また、今回スローフード福島は、斉藤さんのキュウリのほかに、「人気酒造」の<食べる酒粕><手造り味噌>(写真上・左)などを出品しました。遠方のコンビビウムからの出品は、スローフードすぎなみTOKYOが、委託販売をしています。
高円寺「座の市」は、杉並第4小学校の「味覚教育」とともに、スローフードすぎなみTOKYOの活動を支えるプロジェクトのひとつです。
なお、スローフードすぎなみTOKYOは、4月30日~5月1日に開かれる「高円寺びっくり大道芸2011」の復興支援チャリティーマーケットで、スローフード福島・スローフード茨城の協力を得て、風評被害に遭っている農産物を販売する予定です。
東日本大震災(東北関東大震災・東北太平洋沖地震) 支援①
スローフード秦野からのたより
投稿日 2011年04月17日
スローフード秦野のメンバー「石(いし)庄庵」の主人・石井貞男さんは、 4月6日、福島市内の避難所・福島商業高校で蕎麦を打ち、 被災者や支援者の方たちに提供しました。
石井さんと<石庄そばの会>の人たち12人が秦野を出発したのは、前日の午後9時。6日の午前3時半頃、東北自動車道最寄りのインターで仮眠し、午前8時頃、福島原発半径20キロメートルの住民約120名が避難していた福島商業高校の体育館に着きました。福島商業高校の避難所を選んだのは、「石庄庵」のお客さんに、福島商業OB会の方がいらっしゃって、学校と連絡を取ってくださったからだそうです。蕎麦粉25kg、70リットルの寸胴鍋数個、水、プロパンガスなど、蕎麦を作るために必要な材料・機材・調理器具は、すべて秦野から運びました。
石井さんは、昼食に合わせて200食の蕎麦を打ち、被災者の方たちだけではなく、警察・ボランティア・学校の教職員など、支援に当たっている方たち全員に、蕎麦を食べていただきました。また、同行した会員に整体師の方がいて、被災者の方たちの身体をほぐしたそうです。
「最初は遠巻きにしていた子供たちが、途中から体に触ってくるようになりました。大人たちは次の避難場所を選ぶのに忙しく(福島商業の避難所は、学校の授業が始まるために8日に閉鎖されました)、子供たちに相当ストレスがたまっているようでした」と、石井さん。石井さんは、避難所の人たちが、カップラーメンを食べているテレビの映像を見て、<自分にできること>を考えました。「それは、これからも自分が蕎麦屋をやってゆくために、必要なことでもあったのです」
美味しい料理は、食べる人に元気と希望を与えます。 それは、スローフードの理念のひとつです。
4月16日(土)の「座の市」は、「チャリティー座の市」です
投稿日 2011年04月13日
今回の座の市は、「みんなでつながろう!」を”愛”言葉に、被災地を応援するためのチャリティー座の市として開催します。
○チャリティーTシャツ(2000円)の販売:杉並区の友好都市である群馬県東吾妻町の商工会が作成したチャリティーTシャツで、売上全額を南相馬市へ送ります。
○被災地から出品:
【二本松市より】人気酒造の「吟醸酒粕」と「食べる酒粕」、二本松産きゅうり、手作り味噌
【本宮市より】ジャム、手作り味噌、ドレッシング、漬物
【北塩原村より】山塩アメ、山塩ラーメン
その他、毎回ご好評いただいている、採れたて新鮮野菜や、日本各地からの珍しい逸品、自家製酵母パン、その場で楽しめるたべもの屋台(じゃがバター、ホルモン焼きそば、ビビンバおにぎり、雑穀カレー)も。
当日は義援金募金活動を行います。また、売上の一部を杉並区を通して区が災害時相互援助協定を締結している「福島県南相馬市」及び、「日本赤十字社東京都支部杉並区地区」に送ります。
おいしく食べて、応援しよう!
日々の暮らしを通して、杉並区の元気を被災地に届けよう!
★「座の市」ご案内★
【日時】4月16日(土)11:00~17:00(品切れになったら閉店です)
【場所】座・高円寺エントランス広場(赤いテントが目印です)
【出店者】
ス ローフード長崎/清話会ロハスクラブ・関澤乾物店(高円寺純情商店街)/人気酒造(福島県二本松市)/晴れる屋(高円寺駅西商店会)/ふるさと交流市場/ みどりのわっか《茨城 宮本兄弟農園・茨城 鹿嶋パラダイス・千葉 あいよ農場・山形 sora農場・山梨 Flowers for Lena》/(有)めぐみクリエート/レ・ルルド(スローフード秦野)/LOCAVORE GARDEN
【主催】「座の市」実行委員会(高円寺あづま通り商店会、スローフードすぎなみTOKYO、協働すぎなみ、座・高円寺/NPO法人劇場創造ネットワーク)
http://za-koenji.jp/news/index.php
東日本大震災(東北関東大震災・東北太平洋沖地震) スローフードジャパン・東京宣言
投稿日 2011年04月10日
スローフードジャパンは昨日(4月9日)理事会を、東京・代官山の「イータリー」で開き、佐々木副会長(スローフードすぎなみTOKYO・代表)が、今回の大震災に関するメッセージを発表しました。
スローフードジャパン 東京宣言
人類の歴史は自然の脅威を克服する過程でもある。
日本人は森林と温暖湿潤な気候に恵まれ、水を活かし水に活かされる食文化を築きながら暮らしてきた。
そこから、自然との調和・共生を目指す生活体系を築いてきた。
しかし自然は、時に荒ぶる姿で私たちを襲い、自然との共生は自然の脅威との共生でもあることを今回の地震・津波災害は改めて私たちに突きつけた。
一方で原子力発電所の事故が起こり、私たちの文明と科学の脆さを思い知らされることとなった。
日本人において“食べる”という言葉は“生きること”と同じ意味で語られてきた。
日本のスローフードは、今回の震災で犠牲となった方々に深い哀悼の意を示し、被災者が早く日常の生活に戻れるよう支援を続ける。
そして、地方にある発電所が都会に電力を供給し、また地方が都会に食料を供給するという関係性を見直し、持続可能な社会システム再生に向け、力を合わせ行動していく。
2011年4月9日 スローフードジャパン理事会一同
スローフードベルリンからのたより
投稿日 2011年02月28日
スローフードベルリンのメンバー、ベルリン在住の河野章子さんから便りが届きました。SFベルリンでは、毎月1回、テーマを決めて料理作りをしています。今回のテーマは「調味料と香り」で、2月23日に13人が集まって、ベルリン市内で開かれました。この料理作りは、ベルリン周辺の生産物などを使い、これまでも「レンズ豆」「キャベツ料理」「牛肉の食べ比べ」などを行ってきました。メンバーと会合で会ったり食事に行ったりするより、一緒に料理を作ることで、メンバー同士が本当に打ち解け合い、話し合えるようになるそうです。
家庭では、普段たくさんの香辛料を一度に味わうことが不可能なため、さまざま香辛料を使ったさまざまな料理が味わえて、メンバーは大満足だった、と、河野さんは伝えてくれました。
↑(左)焼いたヤギのチーズのカルダモン風味、オレンジの花から採取した蜂蜜添え。(右)キャベツのスープ、ピメントン風味、ショリツォサラミ(スペインの唐辛子味のサラミ)添え↑(左)レッドビーツ(赤蕪)の塩竃焼きの薄切り、生牡蠣ソース和え。(右)タラのタンドリーヨーグルト煮、レンズ豆添え
スローフードベルリンの仲間たちは、来年、日本にやってくる予定です。
Photo by Ulrich Greiner
今年のSFジャパンの活動方針(@八戸大会)
投稿日 2011年02月25日
すでに「速報」でご案内の通りですが、スローフードジャパン会員総会@八戸で、ぼくのほうからは、今年のスローフードジャパンの活動方針をプレゼンさせていただきました。
日本に約50ある多様な支部(コンビビウム)による多様な活動と、スローフードに参加している多様な人びとこそが、日本のスローフードの力の源泉です。
その多様性に、より多くの人が気づき、輪が広がっていくべく、地道にかつ着実に、演出をしていきたく思っております。
さらに、世界運動であるスローフードの多様性もきちんとフォローしなければなりません。外で起こっていることに敏感であってこそ、初めて日本固有の運動も見出せていけるでしょう。
それらが、とにかく着実にまわっていけるよう、下支えしていきたく思います。
以下に、プレゼン内容を貼り付けておきます。
速報 !! 八戸大会
投稿日 2011年02月21日
スローフードとは、「食」を通して社会を変え、人の生き方を考える国際的な市民運動です。
そして、その運動は、それぞれの地域でのコンビビウムの活動によって、具体的に展開されています。いま、日本のスローフードには何ができるのか、日本で、地域を通してスローフードという考え方をどのように広めるのか、が問われています。カルロ・ペトリーニ会長インタビュー番組放映(1/13)
投稿日 2011年01月11日
NHK・BSハイビジョンで、13日(木)、スローフード協会会長カルロ・ペトリーニ氏のインタビュー番組が放映されます。
インタビュアーは、『食堂かたつむり』という小説を書いた小川糸さんです。
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プレミアム8 【人物】未来への提言
スローフード協会 創設者・会長 カルロ・ペトリーニ
おいしい・きれい・ただしい「食」を目指して (仮)
BShi 1月13日(木) 午後8:00~9:14
http://www.nhk.or.jp/bs/teigen/
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また、CS放送ヒストリーチャンネルをご覧になれる方は、以下のアメリカの食に関するドキュメント番組も“反面教師”としてとても興味深いので、ぜひご覧ください。
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●アメリカ人は何を食べてきたか
再放送 1月17日(月)~21日(金)14:00~16:00、ほか(1日2話放送)
バーベキュー、ホットドッグ、アイスクリーム・・・。
アメリカ人の生活を一変させ、アメリカ文化の一端を担ってきた“食”の歴史には、数々のアイデア、風変わりな発明、大胆な開発者のエピソードが隠れている。
アメリカ人が愛する食べ物、そしてその背後にある興味深い逸話を、作家、食品開発者、ポップカルチャー評論家、雑誌記者、産業史研究者、大学教授などの専門家たちの解説や思わずよだれが出そうな映像とともに紹介するシリーズ。
#1シリアル/ #2ピザ/ #3ホットドッグ/ #4アイスクリーム/ #6スナック #7クッキー/ #8バーベキュー/ #9液体調味料/ #10缶詰/ #11祝祭日のごちそう
●コカ・コーラ~”本物”の裏の本当の話~
再放送 1月17日(月)23:00~24:00、ほか
●バドワイザー ~ビールを文化に~
再放送 1月18日(火)24:00~25:00、ほか
スローフードすぎなみの2010年の活動内容
投稿日 2011年01月03日
昨年2010年は大変お世話になりました。
今年2011年もどうぞ宜しくお願いいたします。
今月末、2010年度のスローフードすぎなみの総会を行う予定です。
そして、2月19日(土)に、八戸にてスローフードジャパンの会員総会が開催されます。
今年は役員の改選があり、日本のスローフードも新たな展開を見せることになるかと思います。
スローフードすぎなみは、昨年の活動を踏襲しつつ、できることを着実にやりながら、さらに一歩を踏み出せるよう、活動していきたいと思います。
以下に、2010年の活動内容を記しておきます。
2009年のスローフードすぎなみの活動報告
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10464857320.html
2009年度のスローフードすぎなみ総会(2010.2.27)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10469885946.html
スローフードジャパン会員総会(3/5-/6、奈良)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10476287940.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10477053592.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10477609572.html
3/14(日)高井戸でハンガリー料理教室
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10478727483.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10482014647.html
3月のSFすぎなみミーティング(3/20、@代官山イータリー)
http://www.slowfood-suginami.com/slow_move/2010/03/271/
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10487609290.html
ヤマガタサンダンデロにて会食(奥田政行シェフ、4/15)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10509857033.html
スローフード勉強会@西荻窪(4/17)+スローフード立川ツアー(4/24)
http://www.slowfood-suginami.com/forum/educ/2010/04/482/
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10511454917.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10520604430.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10521315215.html
農業学生グループSOLAメンバーとの交流会(5/13[木])
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10527406117.html
スローフードジャパン第17回理事会(5/22)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10542536039.html
宮崎和牛を食いつくせ!!~学生200人BBQ@多摩川~(6/19)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10545853963.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10567915103.html
「親子で見つけよう! ほんとうの味」vol.12
「スパイスのいろいろと手作りインドカレー教室」(6/26〔土〕)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10550460640.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10570199492.html
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10574506512.html
宮崎×高円寺×学生 「どげんかせんと宮崎!」開催(7/24)
http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2010/05/538/ (口蹄疫緊急アピール)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10576314627.html(ミーティング)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10597390541.html(内容)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10600447627.html(当日の様子)
イータリー代官山2F“オステリア・イータリー”にてスローフード懇親食事会(8/19)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10623666152.html
「内藤トウガラシを地元新宿で味わう会」(9/12)
http://www.slowfood-suginami.com/peperoncino_di_naito/2010/09/1041/
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10646280288.html
地域マルシェ「座の市」(高円寺)スタート(9/18)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10618388528.html(案内)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10650691534.html(出店内容)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10652798902.html(当日の様子1)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10653726193.html(当日の様子2)
ハンガリーの家庭料理「レチョ-」(9/19のハンガリー料理教室)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10639623625.html(案内)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10655426968.html(当日内容)
スローフード協会副会長ヴァンダナ・シヴァ氏講演・インタビュー(9/29)
http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2010/10/1115/
Mid-Mrarket(東京ミッドタウン)にて山形の笹原さんヘルプ(10/8)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10671400825.html
第2回「座の市」開催(10/16)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10675136268.html(出店内容)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10679356994.html(当日の様子)
ハンガリー・パスタ料理教室(10/17)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10676684168.html(内容)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10680323317.html(当日の様子)
スローフード講演会(10/24、高円寺)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10686115959.html
第3回「座の市」開催(11/20)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10704476011.html(出店内容)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10713595711.html(当日の様子)
手作り忘年会(「お米」をテーマにテッラ・マードレ・デーイベント12/5)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10723258877.html(概要)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10728285619.html(当日の様子①)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10729181560.html(当日の様子②)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10730243704.html(当日の様子③)
ハンガリーのクリスマスケーキ“ベイグリ”作り(12/12)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10735084894.html
第3回「座の市」開催(12/18)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10737286317.html(出店内容)
http://ameblo.jp/toshi-shun/entry-10741379781.html(当日内容)
第3回「座の市」11/20(土)開催!
投稿日 2010年11月14日
第3回「座の市」は、出展者も過去2回と少し入れ代わり、新たな展開です。
森田さんの呼びかけにより、杉並区内の生産者も杉並野菜をブース販売していただけます。
スローフードの仲間も、山形、秦野、長崎から出店。
ぜひお越しください!
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第3回「座の市」出店予定者と出店内容
11/20(土) 11:00~17:00
「座・高円寺」前広場にて
(雨天のときは、劇場内エントランスロビーにて開催)
http://za-koenji.jp/guide/index.html#link2
①●ふるさと交流市場
交流自治体の特産品
②●「みどりのわっか」
*茨城 宮本兄弟農園
堀たて!新れんこんbyレンコン3兄弟
*茨城 鹿嶋パラダイス (自然栽培) 自然栽培 天日干し 新米、さつま芋
*千葉 あいよ農場 (有機無農薬)小松菜、じゃがいも、里芋、人参 (葉付き)、きゃべつ
*山形 sora農場 (有機無農薬)平飼い卵、長ネギ
*山梨 Flowers for Lena ドライフラワー
③●自然食(高円寺ルック商店街)
完全無農薬・有機野菜 仙台 大滝自然農園
【八木澤商店】いわて丸むらさき 丸大豆醤油、いわてヤマセン生揚醤油
【倉敷味工房】もみじおろし ごま入り ゆずポン酢、瀬戸内塩ポン酢、京加茂「千鳥」米酢
【五味商店】ホタテ貝柱入 生のり佃煮、うすくち生のり佃煮
【久原本家】博多 トマトのうまだれ、キャベツのうまだれ
【戸谷】大阪 わさび茶漬、いわし茶漬
④●ダイヤモンドスター
タイ産マンゴー
⑤●晴れる屋(高円寺駅西商店会)
じゃがバター、晴れる屋特製『やみつき』ドレッシング
⑥●入広瀬山菜組合(新潟県魚沼市)
魚沼産コシヒカリ新米
●石川菓子店・菓子匠喜多屋(宮城県大河原町)
こがねもち、四方焼き、かりんとまんじゅう、ハーブ菓子
⑦●JA杉並
ダイコン・サツマイモ・ コマツナなど
⑧●清話会ロハス倶楽部+清水茶寮(せいすいさりょう)
バジルペースト
岩しみず(愛媛と高知の山あいに自然に生えているお茶葉を摘んだ逸品。
自然栽培、無農薬、 無肥料、天日干し)、バーベナ茶
●スローフード山形(山菜屋.com 遠藤商店)
赤かぶ、赤ねぎ
●天洋丸(スローフード長崎)
エタリの塩辛
自転車飯の素
天洋丸の煮干いりこ
⑨●めぐみクリエート
寒じめほうれん草、セロリ、ふじリンゴ
食用ほおずきジャム
⑩●自家製酵母パンの レ・ルルド(スローフード秦野)
バケット、フルーツとナッツのカンパーニュ、クロワッサンなど
丹沢茶、キウイ酢など
⑪●ひだまりママのオーガニック便
☆キッチンカー(スローフード秦野)
玄米、黒米おにぎりセット、玄米焼おにぎり
どくだみぜりー(白玉入り)、カボチャのパンナコッタ、黒ごまプリン
⑫●カフェ アンリ・ファーブル
オーガニックコーヒー
●LOCAVORE GARDEN(どんまい福祉工房)
苔玉
パン、クッキー
座・高円寺 http://za-koenji.jp/
スローフードインターナショナル副会長 ヴァンダナ・シヴァさん 東京で講演
投稿日 2010年10月01日
9月29日、午後3時半から新宿の京王プラザホテルで、スローフードインターナショナル副会長、インドの物理学者・社会運動家・エコロジストであるヴァンダナ・シヴァさんの講演がありました。これは、私が所属する日本ペンクラブが開催した「国際ペン東京大会2010」のプログラムのひとつ、<国際環境文学者会議 - –環境文学 いま、何を書くか>と題されたものです。シヴァさんは前日、日本に着き、当日(29日)の夜インドに帰るという超ハードスケジュール。それにもかかわらず、講演のあと、SFすぎなみTOKYO代表の佐々木俊弥さんと短いながらも会ってくださいました。
以下、講演と会談の内容です(文章はToshi-Shunさん)。
———————————————————————————————-
ガイアとは、自ら組織化を行うライフシステムである。
われわれ人類は、自然の一部としての存在であり、その意味では平等である。
しかし、人類は自然を征服し、コントロールするものとみなしてきた。
私たちの種も会社が特許で押さえ、莫大な利益を得ている。
それを打破するには、生物多様性の活用しかない。
どうやって?
恩恵を分かち合うという精神が必要だ。
ニームはインドで普通に生活とともにある植物だったが、特許で押さえられ33,000人もの人が農薬被害で死んでいる。
バスマチ米はアメリカのテキサス州の会社が特許を押さえてしまった。
モンサントは、今日最も大きな種の所有会社の一つだ。
たった5つの会社で得る特許収入は、年間1兆ドルにものぼる。
遺伝子組替えの技術の発達で、人間の遺伝子を羊に組み入れてミルクがでやすいようにしたりしている。
かつて、インドには20万種ものお米があった。
大豆の特許もモンサントが押さえ、ラウンドアップという自社の農薬とセットで種を売っている。
小麦も、綿花もそうだ。
5ルピーの綿花の種が、特許料込みで3,000ルピーで売られる。
これで20万人もの農民が自ら命を絶った。
種を守るべく“Navdanya”という村で種の保存を行っている。
50万人の農民が、そこではオーガニックな農業を行っている。
この東京でも、私が関わるスローフードの仲間が、在来のトウガラシの種を配布し広げている。
ブータンではGNP(国民総生産)の代わりにGNH(国民総健全性)を基準にしている。
自然の一部としてのわれわれの生を取り戻すべきときだ。
講演終了後、すぐ飛行機に乗らなければならないというシヴァ氏に、ほんの少しなら、ということで、インタビューを試みました。
ぼくが真っ先に投げかけた質問は、
「オバマ大統領を、どう評価しますか?」
シヴァ氏の答えは、
「とても注意深く見守らなければなりません。彼の周りにいるのはモンサントと関わりのあるブレーンばっかり。ということは、生物多様性やエコロジーとは真逆なことを彼は目指しているということです。
ミシェル夫人がホワイトハウスの前に有機の農園を作ったりしているのに夫婦で正反対のことを行っているのは、全くもって解せません。」
「スローフードUSAは運動としてはとてもよくやっていると思いますが」
「よくやっています。ジョシュ(ヴィアテル)のリーダーシップが功を奏しています」
「アメリカのような明確な運動目標を、日本ではなかなか見つけにくい。ご存じのように、日本の食料自給率は40%とされ、それを当面50%に上げていくというのが国の目標です。しかし、その背後でF1種の科学技術がものすごく発展しています。ぼくはそこに危機感を感じています。日本のスローフード運動に、どのような活動をすべきか、アドヴァイスをいただけますか?」
「F1の種ではない、在来の種を守り、育てていくことはとても大事です。在来の種を守るために各地にコミュニティ・シード・バンクを作ってはどうですか。
それと、GMO(遺伝子組替え作物)にきちんと反対の運動をしていくべきです。日本だからこそそれはできるはずです」
「それはほんとうにぼくもその必要性を感じています」
「Navdanyaのことはご存じですか?」
「あなたの著作で読み、少しだけ知っています。さっきの講演でも触れておられましたね」
「この本が最新のものです。これを差し上げます。インドに来られるときは、ぜひここにいらしてください」
と、本をいただきました。
第一回「座の市」開催しました!
投稿日 2010年09月20日
おととい土曜日、第一回「座の市」を晴天の下、無事、開催しました。
良質な産品・製品を扱ってらっしゃる出展者の方への声かけに始まり、地元商店街や町会、各組織や団体の方への協力お願い、保健所との擦り合わせ、新聞折込告知、そのチラシ作成など、普通にやろうとしてもそう簡単にはクリアできない関門をこのスピードで乗り越えて開催できたのは、改めて考えても信じられないほどです。
昨年オープンしたてとはいえ1年かけて築いてきた「座・高円寺」の地元への密着度、そしてここ急速にまとまりが出てきた高円寺の街の土台、それと8年間かけて高円寺の街とお付合いを重ねてきたスローフードすぎなみの活動の歴史と得られた信頼が、すべて合わさったものなのだろうと思います。
スローフードすぎなみも昨年までは、2004年、第1回の横浜スローフードフェア(http://slowfood.smile.tc/slow1/japan/59a.html)を皮切りに2007年まで横浜に毎年出店、2008年・2009年には第2回・第3回の東京都食育フェアに場を移し、年に一度はブースを構えて対面で良品をアピール・販売する場に参加してきました。
今年、ようやく念願の自前の市を地元で開けるようになったのは、感無量です。
信州からブースを一つプロデュースしてくれた田坂恵子さんも、わざわざ会場に来てくださり(http://ameblo.jp/megumico-agri-s/entry-10652530641.html)、人気酒造の遊佐さんも駆けつけてくださり、そして地元の方々も思ったよりも大勢来てくださり、出だしの第一回めとしては、ほんとうにまずまず、という言葉がぴったりでした。
次回、第2回(10/16〔土〕)も、よりパワーアップして開催できればと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
座・高円寺
http://za-koenji.jp/
口蹄疫 7月24日 高円寺チャリティーイベント
投稿日 2010年07月26日
7月24日(土)、JR高円寺駅北口。正午からスローフードすぎなみTOKYOは、高円寺商店街連合会、都内の大学生を中心としたグループ「わかもの農援隊」「SOLA」と共働で、宮崎の口蹄疫被害を救援するチャリティーイベント、<どげんかせんと宮崎>を行いました。
このイベントで行われたのは、おもに宮崎県の農産加工物の販売、被害者の方々へのフォトメッセージの募集、Twitterを使ったオンラインメッセージの書き込み、募金などです。
暑かったです! 最高気温は、隣の練馬で午後2時に37℃の猛暑日。しかし、そんな暑さににもかかわらず、学生ボランティアは30人近く、高円寺商店街の方たちが10人以上、スローフードすぎなみからも7人集まりました。さらに、高円寺名物・阿波踊りの「飛鳥連」の方たちも友情出演して、場を盛り上げてくださいました。その結果、午後4時前には物産は完売。その売り上げ利益と、募金の合計約24万円が宮崎県に送られます。また、フォトメッセージを書いてくださった方は120人近くになりました。これも宮崎県に送られます。
スローフードすぎなみTOKYOは、呼びかけ人と言うより、商店街連合会の実行力と、学生たちの行動力が起こした大きな渦に参加させていただきました。ありがとうございました。
口蹄疫へのスローフードすぎなみTOKYOの取り組み
私たちスローフードすぎなみは、5月15日に開かれたスローフードジャパン東京・神奈川ブロック・ミーティングの席上、緊急アピール「かつてない口蹄疫の発生について」を提案し、採択されました。→ ‘10.05.15 appeal
翌週から、各全国メディアが一斉に宮崎県での口蹄疫の発生を伝え始めました。その週末の5月22日、スローフードジャパン拡大理事会が開かれ、私たちはスローフードジャパンとして口蹄疫問題に取り組むよう求めましたが、出た結論は「静観する」でした。
しかし、私たちのアピールに応じてくださったグループがありました。東京都内の大学生を中心とするSOLA(日本の農業に一生をかける!学生委員会)でした。SOLAの呼びかけに応え、6月19日多摩川の河川敷に200人あまりの若者たちが集まり、「宮崎和牛を食いつくせ!! ~学生200人BBQ@多摩川~」というバーベキュー大会を行いました。風評によって販売されなくなった宮崎牛を食べ、被害農家を支援しようというチャリティーです。→ http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2010/06/639/
さらに今回、高円寺商店街連合会の多大な協力の下、SOLAに加え、やはり学生グループの「わかもの農援隊」(農からニッポンを元気に!)とともに、「どげんかせんと宮崎」を開催できました。若い世代のなかに「農」に関心を持つ人たちが少数ではあってもこれほどいて、さらに口蹄疫に対して何らかの行動を起こそうとしていたことを知ったのも、大きな収穫でした。スローフードは、料理だけではなく、そのお皿の外を考える社会運動です。社会運動である以上、日本の「食」が危機に陥ったかもしれない今回のような状況になったとき、社会に対する役割として何らかのメッセージを発し、アクションを起こすのも、スローフードの在り方だと私たちは考えます。
宮崎からの報道によれば、口蹄疫による家畜の移動制限は今夜(27日午前零時)解除され、宮崎県は「非常事態宣言」を終結させる方針です。このまま新たな発症がなければ、今回の「口蹄疫問題」は第一段階を終えたと言えるでしょう。しかし、口蹄疫の問題はこれから第二段階に入ります。畜産農家の再生、口蹄疫が提起した日本の畜産業の脆弱性など、これから始まるのは、より深く大きく困難な課題です。今回の口蹄疫を一過性の問題としてではなく、「食」のより継続的なテーマの一つとして私たちは考えてゆきたいと思います。
<口蹄疫をブッ飛ばす!!> 元気!熱気!「食」い気! ~宮崎牛を食い尽くせ!!~
投稿日 2010年06月20日
昨日(19日)、午後0時30分から狛江市の多摩川河川敷で、東京農大を中心とする学生グループ/SOLAによる、バーベキュー大会が行われました。
このバーベキューは、私たちスローフードジャパン東京・神奈川ブロックが、先月(5月15日)に発した緊急アピール<かつてない口蹄疫の発生について>‘10.05.15 appealに応えて、SOLAのメンバーが自分たちで企画・開催しました。口蹄疫の風評被害により買い手が付かなくなった非感染の宮崎牛を、お腹いっぱい食べて、宮崎の畜産農家を応援するのが目的です。募金動だけではなく、バーベキューを行ったのは、二つ理由があります。一つは、食べる「楽しさ」を通して応援すること、二つ目は、入手できる非感染の宮崎牛を実際に食べて、風評を吹き飛ばすこと、でした。前夜の激しい雨にもかかわらず朝には雨も上がり、開催時刻には時折日も差す、絶好のBBQ日和。会場には、計画を上回る250人近くが集まりました。そして、100Kg以上用意された肉は、「完食」。すべて参加者のお腹に収まりました。これだけ大規模のイベントを混乱無く進行させたスタッフに、頭が下がる思いです。若い世代を、見直しました。脱帽します!
個体識別番号 0833100892 の切り落とし肉の場合 2010年6月4日 「永山畜産」(宮崎県都城市志比田町)から出荷 6月5日(株)ミヤチク高崎工場で解体処理 6月8日佐野プレミアムイタリアン(栃木県佐野市大橋町)に入荷後、佐川急便の保冷庫に保管。
この肉の入荷後、6月10日、都城市で牛3頭の口蹄疫感染が確認されました。感染が確認されると、その感染場所から半径10Kmが家畜の移動制限区域に指定され、20Kmまでは搬出制限区域に指定。牛や豚の出荷ができなくなります。今回使ったのは、感染の確認以前に出荷された肉です。都城市では、6月15日に行った、感染源から1Km以内の家畜のウィルス検査の結果、全て陰性(非感染)でした。さらに、6月17日現在、都城市では、新たな感染・感染の疑いの報告はありません。
バーベキューに使われた肉には全て個体識別番号が付けられ、 https://www.id.nlbc.go.jp/top.html でトレサビリティーを確認できます。そのうえ、さまざまな厳しい検査を全てパスしたものでした。つまり、安全な肉でなければ、私たちは入手できないのです。逆に言うと、販売される宮崎牛は、安全なのです。だから、<安全な>宮崎牛をドンドン食べて風評被害を減らし、宮崎県の畜産農家を応援しましょう。そして、SOLAの皆さん、これからもガンバレ!!
立川ツアーお疲れ様でした。 追記しました。
投稿日 2010年04月24日
あさみです。
本日、スローフード立川ツアーを開催しました。
総勢15名とたくさんの方にご参加いただきありがとうございました。
前日まで雨続きで天気が心配でしたが、何とか雨もあがり予定通りに行うことができました。
11時にモノレールの立川駅北口に集合でしたが、めずらしく?時間通りに全員集合してモノレールで移動。
砂川七番駅で下車して五日市街道沿いでスマイル農園へ
ネギやコマツナの収穫体験ののち、スマイルキッチンへ
ウドン打ち、ウドやノラボウを使った調理講習の後、昼食。
コシの強い手打ちのうどん、ウドとノラボウと春野菜を堪能しました。
食事をしながら質疑応答、農業主の豊泉さんからスローフードすぎなみへの逆質問もありました!
スマイル農園から移動して結婚式場の支配人に食べ残し持ち帰り隊インタビュー
業界のこと現場のことを熟知している支配人のお話はとても説得力がありました。
ノロウイルスなど、内部からの食中毒などの発生にはとても気を使っているようです。
事前の趣旨説明で挙げた項目以外の参加者の質問にもたくさん答えていただきました。
バスで移動して立川駅北口のシネマ通りへ。東京ウェッサイの籾山さんのご案内でと思っていたら籾山さんが商店会長さんにつかまって話し込んでしまって、どうしようかとおろおろしてしまいました。
シネマ通りを一巡して立川駅へ。
前半戦のみの参加の方とお別れをして、立川駅から西国立駅へ。
西国立駅から踏切を渡ってすぐのカミカゼビール
エール系の2種類のビールをハイピッチで飲みながら立川のこと東京西側のことスローフードのこと大変盛り上りました。
昼のウドンが腹に残っていたため食事は進みませんでしたが、battenさんの気転で食べ残しを持ち帰るパックを店側にもらってすべて持ち帰りました。
ビールを飲みすぎで酔っ払ってますので、細かい報告や写真は参加者の皆さまにお任せします。
取り急ぎ、ご参加いただいた皆様、ご協力いただいたスマイル農園豊泉さん、結婚式場の支配人、皆さまに御礼申し上げます。
皆さまのおかげで楽しいツアーになりました。ありがとうございました。おやすみなさい。
追記
早速、立川経済新聞が記事にしてくれました。
スローフードジャパン 先月(3月6日)の奈良大会 報告
投稿日 2010年04月03日
遅くなってしまいましたが、3月6日に奈良で開かれたスローフードジャパン全国総会の報告です。スローフードジャパンは、何が変わって、何が変わらないのか・・・・、お読みください。