口蹄疫 7月24日 高円寺チャリティーイベント

投稿日 2010年07月26日

7月24日(土)、JR高円寺駅北口。正午からスローフードすぎなみTOKYOは、高円寺商店街連合会、都内の大学生を中心としたグループ「わかもの農援隊」「SOLA」と共働で、宮崎の口蹄疫被害を救援するチャリティーイベント、<どげんかせんと宮崎>を行いました。

このイベントで行われたのは、おもに宮崎県の農産加工物の販売、被害者の方々へのフォトメッセージの募集、Twitterを使ったオンラインメッセージの書き込み、募金などです。

暑かったです! 最高気温は、隣の練馬で午後2時に37℃の猛暑日。しかし、そんな暑さににもかかわらず、学生ボランティアは30人近く、高円寺商店街の方たちが10人以上、スローフードすぎなみからも7人集まりました。さらに、高円寺名物・阿波踊りの「飛鳥連」の方たちも友情出演して、場を盛り上げてくださいました。その結果、午後4時前には物産は完売。その売り上げ利益と、募金の合計約24万円が宮崎県に送られます。また、フォトメッセージを書いてくださった方は120人近くになりました。これも宮崎県に送られます。

スローフードすぎなみTOKYOは、呼びかけ人と言うより、商店街連合会の実行力と、学生たちの行動力が起こした大きな渦に参加させていただきました。ありがとうございました。

 

 

口蹄疫へのスローフードすぎなみTOKYOの取り組み

私たちスローフードすぎなみは、5月15日に開かれたスローフードジャパン東京・神奈川ブロック・ミーティングの席上、緊急アピール「かつてない口蹄疫の発生について」を提案し、採択されました。→ ‘10.05.15 appeal

翌週から、各全国メディアが一斉に宮崎県での口蹄疫の発生を伝え始めました。その週末の5月22日、スローフードジャパン拡大理事会が開かれ、私たちはスローフードジャパンとして口蹄疫問題に取り組むよう求めましたが、出た結論は「静観する」でした。

しかし、私たちのアピールに応じてくださったグループがありました。東京都内の大学生を中心とするSOLA(日本の農業に一生をかける!学生委員会)でした。SOLAの呼びかけに応え、6月19日多摩川の河川敷に200人あまりの若者たちが集まり、「宮崎和牛を食いつくせ!!  ~学生200人BBQ@多摩川~」というバーベキュー大会を行いました。風評によって販売されなくなった宮崎牛を食べ、被害農家を支援しようというチャリティーです。→ http://www.slowfood-suginami.com/forum/foods/2010/06/639/

さらに今回、高円寺商店街連合会の多大な協力の下、SOLAに加え、やはり学生グループの「わかもの農援隊」(農からニッポンを元気に!)とともに、「どげんかせんと宮崎」を開催できました。若い世代のなかに「農」に関心を持つ人たちが少数ではあってもこれほどいて、さらに口蹄疫に対して何らかの行動を起こそうとしていたことを知ったのも、大きな収穫でした。スローフードは、料理だけではなく、そのお皿の外を考える社会運動です。社会運動である以上、日本の「食」が危機に陥ったかもしれない今回のような状況になったとき、社会に対する役割として何らかのメッセージを発し、アクションを起こすのも、スローフードの在り方だと私たちは考えます。

宮崎からの報道によれば、口蹄疫による家畜の移動制限は今夜(27日午前零時)解除され、宮崎県は「非常事態宣言」を終結させる方針です。このまま新たな発症がなければ、今回の「口蹄疫問題」は第一段階を終えたと言えるでしょう。しかし、口蹄疫の問題はこれから第二段階に入ります。畜産農家の再生、口蹄疫が提起した日本の畜産業の脆弱性など、これから始まるのは、より深く大きく困難な課題です。今回の口蹄疫を一過性の問題としてではなく、「食」のより継続的なテーマの一つとして私たちは考えてゆきたいと思います。